社長ブログケヤキの木の下で
2011年9月15日
ビールが美味しく頂けるのは・・・
こんにちは
紙太材木店の田原です。
まだまだ暑い日が続きますが
いかがお過ごしでしょう。
私は毎日ビールが美味しく頂けるありがたさを
この暑さに感謝している次第です。
とは言うものの
それは日中、
外で汗をかいて仕事をしているので
ビールが美味しくなるのであって
室内が快適な部屋での仕事だと
そうはいきませんね。
湿度を持った空気はそれ自体エネルギーを持っています。
皆さんも経験があると思いますが
例えば同じ気温28度でも
湿度が85%の時と45%の時では
85%の時は蒸し暑く感じますが
45%では暑さはほとんど感じません。
つまり湿度をコントロールする事で
人の体感気温は変ってくるのです。
私の今の事務所は
気温28.3度、湿度45%、床面積80m2、気積は230m3ですが
6畳用エアコン1台で
きわめて快適な環境です。
しかし日本の家の基準
次世代省エネ基準をクリアした家でも
C値は東京以西が5cm2/m2で、北海道が2cm2/m2
C値と言うのは、
床面積m2当たり、どれだけの隙間があるのかを
表した数値です。
例えば岐阜でC値5cm2/m2の家というのは
40坪(132m2)の家では
132x5=660cm2の隙間があることを表しています。
660cm2と言うのは
25.6cm角の穴がぽっかりと開いているのと同じ
二つに分けると
18cm角の穴が二つ開いているのと同じです。
こんな大きな穴が開いている家が
日本の次世代省エネ基準の家ですが
穴が開いていれば
いくら冷房しても除湿をしても
そこから次々と外気35度、湿度80%の空気が入ってきます。
ですから、エアコンは常にコンプレッサーを回し続けなければなりません。
もちろん冬はそこから
このあたりだと朝の6時頃はマイナス5度
その冷たい空気が入ってきます。
このような基準が決められた背景は
もちろん官僚、大企業といった利害関係者の調整の結果で
残念ながらそこにはそこに住む消費者のことなど
なにも考慮されていません。
いま家を建てようと検討されている方の中には
次世代省エネ基準だからと期待される方も
いるかもしれませんが
視点を変えて
世界の基準から見てみるとどうでしょう。
カナダのR2000住宅は20年以上前の基準ですが
C値は0.9cm/m2です!
ドイツは10年以上前の基準で
C値は0.3cm/m2!!
C値 0.3と言う事は
40坪の家で
132X0.3=39.6cm2
6.2cm角の穴が一つ開いている計算です。
C値が5の時、家中の隙間の合計は660cm2
C値が0.3では 39.6cm2
17分の1になります。
中には
これらの国は寒い国ですから当然です、
日本ではC値5で十分です。
国が決めた日本の住宅の中では一番厳しい基準ですから
安心して下さい、などと言われると
それもそうだななどと思ってしまうかもしれませんね。
その結果は
冬はやっぱり寒い!
(18cm角の穴が2つ開いていて、そこからマイナス5度の空気が入ってくるんですから
当然なのですが・・・)
夏は冷房代が・・・・!
(18cm角の2つの穴から水蒸気が入り放題・・・)
でも日本で一番厳しい基準と言われる次世代省エネ基準で家を建てたのだから
しょうがないかなぁ・・・・・
住宅の基本性能は
気密、換気、断熱、冷暖房システム
この気密の基準が日本は世界的に遅れています。
きちんと気密が取れていなければ、
いくら暖房しても
いくら冷房しても
スイッチを切ればすぐにもとの状態に逆戻り
太陽光パネルで自家発電、
余った電力を売電する前に
この空気の駄々漏れ状態を改善しなければ
エネルギーの無駄使いは一向に改善されません。
別の言葉で言えば
原子力で発電しても
火力で発電しても
太陽光で発電しても
気密が不十分な住宅では
無駄使い以外の何者でもありません。
それでは
皆さん、また明日。
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