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社長ブログケヤキの木の下で

2023年6月14日

系譜


おはようございます、

紙太材木店の田原です。
昨日は梅雨の中日で晴れ。
体が暑さにまだ慣れてないので
夕方になるにつれ、
体が重くなっていきました。
加えて夜中には
蒸し暑さで目が覚める始末…
少しだけエアコンをかけました。
日曜日の日経新聞には
日経スタイルという特集記事があります。
先週と今週は
吉村順三のモダニズム建築
記事に書いてあることと
私の考えのご紹介ですが
詳細は記事をご覧ください。

建築家の藤森照信さんが
「空間の流動性はモダニズム建築の条件」と
言ってますが、一般の方には?で
なんやそれ?

記事ではそれを
ふすまや障子で仕切った流動的な間取り
むき出しの柱を使うなど
素材の美しさを生かすこと
基準寸法があること
日本の伝統的な建築と
20世紀に欧州で成立した
合理性を重んじるモダニズム建築には
実に驚くほど共通点がある
吉村順三はこのことに着目し
日本の木造建築と
モダニズムを融合させ
独自の世界を切りひらいた一人だ
と解説してます。
更にその前に
内と外をつなぐ。
吉村が日本の伝統建築から学び
取り入れてきた手法だ
季節の移り変わりが室内に映り込み
西洋建築にはない
「おおらかな気分」が生まれると
効果を語っている。
言葉では
なんとなく理解できると思いますが
実際の建物を見るほうが
理解しやすいと思います。
記事で紹介していたのは
八ヶ岳高原音楽堂ですが
(たためる椅子があります)
吉村順三の住宅で画像検索​していただくと
多くの住宅がご覧になれます。
それをご覧になると
恐らく気づくことがあると思います。
なんだか
最近どこかで見たような…
吉村さんの系譜には
中村好文さんや
伊礼智さん
永田昌民さんなどがいますし、
吉村さんはレーモンド事務所に在籍していました。
実は、私も含め設計事務所や工務店の多くは
意識するしないに関わらず、
かなりの影響を受けています。
室内空間のデザインを考える時
そちらに行ってしまうと言ったら
いいでしょうか。
意識しなくてもそちらに
引き寄せられていくような感覚です。
アーキテクトビルダーと呼ばれる
工務店がありますが、
彼らの施工写真をご覧になると
お判りいただけると思います。
そんなことを意識しながら
施工写真をご覧になると
漫然と気に入った画像を見るだけでは
得られなかった楽しみが増えます。
同時にそのような写真を見ると
間取りから考える図面の
限界のようなものが見えてきます。
吉村さんは
「建築は、はじめに人間の生活があり、
心の豊かさを創り出すものでなければならない
そのために、設計は奇をてらわず、
​​単純明快でなければならない」​​

これから

新築を建てようと検討されている方の多くは

間取りや動線に意識が行きがちになりますが、

それだけではない別の視線もあります。

建ててしまえば

性能と同じで簡単には変えられません。

知らなければそれはそれで

済んでしまうことですが、

設計者に全てお任せではなく

建築の基礎知識として意識していると

ご自分の住まいに

より豊かな空間が生まれる

可能性があるのではないでしょうか。

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