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社長ブログケヤキの木の下で

2025年8月11日

可変調湿シートには湿度対策が必要

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    すっかり梅雨に戻ったような天気が続く日本列島。
    あまりの暑さに、あれほど雨がふらないかなぁ
    などと思っていたのに
    休みに入った途端の雨続きでもう十分な気持ちです。
    暑すぎれば雨が恋しくなり
    雨が降り続けばお日様が恋しくなるという、
    身勝手なこの頃です。

 

  • さて、可変調湿シート
    夏季の壁体内結露は、
    従来計算上は起こっていても極めて短時間のため
    高い気温と壁面の通気層により、
    短時間で蒸発し
    躯体には影響しないというのが、
    高断熱高気密業界では一般的でした。
    それが数年前から、
    結露の可能性が少しでもあるなら
    その可能性を下げるため
    可変調湿シートを張るケースが出てきました。
    最初は単に他社との差別化の意味合いもありましたが、
    壁の防湿層として徐々に広まっています。

 

  • これで壁体内結露は一安心
    でも・・・・?
    可変調湿シートは一定の条件で、
  • 水蒸気を通す性質があります。
    湿度の高い方壁の中から
    湿度の低い室内側に水蒸気を通すことで
    壁の中の湿度を下げ、
    結露を防止するというものです。
    なのでエアコンで除湿された室内に
    外気の水蒸気が壁の中を通って

    入ってくることになります。

 

  • せっかく除湿したのに・・・
    エアコンの機能は温度を下げることと
    湿気を除去することですが、
    使われるエネルギーの比率は
    温度を下げる方に約7割
    湿度を下げる方に約3割の比率です。
    簡単に言うと
    湿度を下げるには温度を下げなくてはなりませんが、
    湿度をより多く下げようとすると
    かな~り温度を下げる必要があります。
    つまり、寒くなりすぎるほど温度を下げないと
    湿度が下がりません。
    対策は再熱除湿をはじめ様々ですから、
    設計者とよく相談する必要があります。

 

  • こちらに岐阜市の過去の気温データ​があります。
    表になっていて分かり難いですが
    猛暑日(35度以上)も出ています。
    グラフにして猛暑日の平均を取りました。
    1990年代は12.2日(9年分)
    2000年代は17.6日
    2010年代は19.2日
    2020年代は26.8日(5年分)
    温暖化は確実に進行しているようですから
    住まいの断熱や気密、
    空調や冷暖房などの仕様も
    ある程度先を見ておく必要があります。
    5年後10年後
    あるいは20年後、
    猛暑日の基準の35度は40度になるかもしれません。
    後からでは、断熱や気密と言った躯体構造を変えるのは
    多額の費用が掛かります。
    これから家を建てれば優に50年は住むことになります。
    新築をお考えの方は、
    設計者と十二分にご相談ください。
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