社長ブログケヤキの木の下で
2021年5月24日
佳境に入った国の住宅制度の検討会
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は朝早く起きて土場の草刈
一度に半分しかできないので
前回の残りをすることになりますが
2週に一度くらいしかできませんから
4週間ほど空きがあることになります。
4週間あれば草はそれなりに育ちますから
草刈のし甲斐があります。
さて、4月の末にご紹介した
新住協の会員である、あいけんのセミナーが週末に開催されました。
鎌田先生、前先生に加えて金子さん。
現在の国の住宅制度、主に省エネ制度が抱える問題を
視聴者にもわかりやすく解説されていました。
一般の方にはUa値であるとかZEH(ゼロエネルギーハウス)であるとか
断片的で表面的な省エネ?の言葉や数値が見えるだけですが、
実はその裏には様々な問題があります。
これから住宅を建てようとする住まい手
あるいは設計する実務者は
現在の省エネ基準のどこに問題があり、
これからどう考えていくべきかを知る必要があります。
今回のセミナーでは明確にそれがあぶりだされ
ある意味、白日のもとにさらされたと言ってもいいでしょう。
省エネ計算をする時
国が定めたエネルギー消費性能計算プログラムがWEB上にあって
それをもとに計算するのですが、
住まい手が自分で入力と言うのはほぼ無理。
実務者でも普段この申請をやりなれてれば大丈夫ですが、
はっきり言って申請を専門にする実務者以外は
お呼びでないプログラム…
しかも、あくまで消費エネルギー計算
住まい手が肌で感じられる
暖かさ、暮らし易さと言ったものとは無縁で、
Ua値という住まい手が体感できない数字で
性能論争が起きているのが現在の日本の状況です。
Ua値での比較は様々な問題があることは
高性能な住まいを建ててきた実務者なら、
容易に理解できます。
Ua値自体はある意味、研究者向けの数字。
一般の住まい手の方や
HMの営業マン、あるいは実務者の中にも、
Ua値に比例して暖かい家になると誤解している人も少なくありません。
なぜ、そんなことになってしまったのか?
というのはある意味、
現在の日本の社会、あるいは組織が抱える
現状を変えたくない、自分は変わりたくないという
国民性からなのかもしれません。
現在、国の住宅制度の策定に関わる検討会が開かれていますが、
これは2025年にも義務化される省エネ基準の適合義務化に関するもの。
この検討会のあとにパブリックコメントなどが募集されますが、
パブコメが募集される時は既に大方の方向性は決まった後というのが実態。
ある意味、パブコメはちゃんと国民の意見を聞きましたよというセレモニー
前先生も検討会のメンバーですが、
日本で一番高性能な住宅を実地に研究されている前先生から
新住協が日本で一番古く、会員も多く
同時にもっとも多くの高性能な住宅を建ててきた団体だから、
是非この検討会に意見書を出していただきたいと鎌田先生に話されていました。
鎌田先生も快諾されてましたが
この検討会の結果次第で次のようになるかもしれません。
金子さんも思わず目を覆ってしまいました。
これから住まいを建てようとお考えの方
あるいは設計に携わる実務者は
国の制度や基準がどうであれ、
設計に際して住まい手にとって最適な解がなんであるかを
示していく必要があります。
それは決してUa値で示される数字ではありませんし、
Heat20 G2だから安心、大丈夫というわけではありません。
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