社長ブログケヤキの木の下で
2023年12月13日
あまりに高くなると・・・
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
- 昨日の日経新聞の
建築費が過去最高になっているという記事。
2015年を100として、
2023年11月の木造住宅は133.2
この建築費は建築費指数と言うもので
工事原価のこと。
指数や原価では一般の方には分かり難いので
隣の記事では丁寧に、住宅の価格が出ています。
東京23区が、一戸当たり7273万円・・・
敷地の面積が50m2から100m2未満
最寄り駅まで徒歩30分以内
(バスで20分以内)という条件です。
土地込みの価格なので
調査対象は恐らく建売分譲価格と思われますが、
東京23区の土地の値段が
港区の坪単価は1500万前後
それに対し足立区は150万で
10倍の開きがあります。
一口に7273万と言っても
土地がどの程度なのかは見当が付きませんが、
どちらにしても7273万のうち
土地の値段は
4000万から5000万くらいはあるのではないでしょうか。
そうなると残りが建物価格となりますが、
建売分譲となれば外構工事も含んでいるわけで
その分を引けば建物としては
2000万から3000万くらいと思われます。
- 土地があまりに高ければ、
性能向上にまわす予算は削られる傾向にあります。
上のグラフのように
建売分譲では82%が断熱性能等級4以下になります。
ZEH基準に住宅にするためには
断熱性能等級を5以上にする必要があるため、
ZEH基準になってなければ
必然的に断熱性能等級は4以下と推認できます。
現在のところ高額な土地に
性能の低い住宅が建つという
いびつな構造になっていますが、
国も手をこまねいているわけでなく
新築の住宅の性能向上には
順次法整備を進めているところです。
- つまり、性能の低い住宅は
順次建てられなくなるような法整備です。
同時に進めているのが、
既存住宅の性能向上リフォームに対する補助金の拡充です。
昨年に引き続き今年も窓のリフォームには、
1350億円という多額の補助金が出ています。
注意していただきたいのは
残念ながら窓だけでは効果が低いこと。
今年の新住協の研修で
会員の断熱改修の事例が発表されましたが、
その内容が窓リフォームをするのに
とても参考になりますし、
鎌田先生が先月名古屋で行った
会員だけでなく一般の方向けでもある講演でも
触れられていました。
国の補助金は単に窓を付けることだけに
向けられてますから、実務に携わる者は
それがより効果を発揮できる姿にする必要があります。
単に内窓を付けて窓リノベをするだけなら
誰でもできますが、
工務店の役割はその先やプラスアルファが
できるところにあります。
- 新築で低い性能の家に住むか
中古でも(リフォームして)性能の高い住宅に住むか
今後ますます重要になってくる中古住宅の性能向上リフォーム。
特に断熱性を向上させるリフォームは、
結露や気密に関係してきますから
十分な知識と経験が必要で
設計者や工務店の技術が問われます。
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