社長ブログケヤキの木の下で
2025年2月3日
Ua値より冷暖房費
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
週末は名古屋で完成見学会でした。
見学に来られた方と話していて
気になることがありました。
これは以前から危惧していたことですが、
ほとんどの方が
Ua値や断熱性能等級を意識されています。
最近では旭化成ホームズのへーベルハウスが
断熱性能等級6(Ua値0.46)を標準化という報道や、
他の大手のHMも断熱性能等級の上位の
シリーズを出してきてますから尚更かもしれません。
- でも住まいの温熱環境で
Ua値が0.26とか
断熱性能等級7で
双六でいうアガリかと言うと、そうではありません。
新住協でもパッシブハウスでも重視するのは
暖房費がいくらかかるのか?
冷房費がいくらかかるのか?
その家で生活すると
どれくらいエネルギーが必要なのか?
住まい手にとっては等級や数値よりも
実生活ではそちらの方が意味を持つはずです。
一般の方は
等級が上がれば
数値が良くなれば
それと連動するように暖房費や冷房費が下がると
思われるかもしれませんが、
必ずしもそうではありません。
なぜなら等級やUa値に、
日当たりのよさやによる暖かさや
換気の熱交換の効果などは考慮されないからです。
- 住まいの立地条件は様々で
日当たりが良ければ等級やUa値を上げるより、
日射の有効利用や制御する設計の方が
建築コストを抑えたり
冷暖房費を下げることができるからです。
Ua値や等級は冷暖房費を下げる上での
ベースとしては必要ですが、
QOL(生活の質)の向上を考えると
それだけでは十分ではありません。
- これから新築を検討される方は
断熱性能等級やUa値だけを見るのではなく、
1年間その家で生活したら
冷暖房費はいくらかかるか?
調理や家電まで含めたエネルギーコストが
どれくらいかかるか?
そちらも同じように意識していただけると
HM選び
工務店選びの
ひとつの武器になります。
同じ土地で同じUa値、同じ断熱性能等級でも、
住まいの設計次第で
冷暖房費は大きく変わってきます。 - .
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