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社長ブログケヤキの木の下で

2023年10月13日

誰のためのUa値?


おはようございます、

紙太材木店の田原です。
今朝は13度の美濃地方
10度を切るのもすぐですね。
住宅の性能について一般の方の話しの中で
よく出てくるのが、
断熱性能等級やUa値です。
どの等級にしたらよいか
あるいはUa値を
どれくらいにしたらいいか?
Lineの公開グループなどでは、
新築を検討し始めた方の質問として
出てきます。
それに対して、
既に建てられた方たちや
実務に携わった方などが
答えるわけです。
既に建てられた方は
ご自分の家のUa値や等級、
住んでいる地域から
あるいは、
換気装置に
何を使っていて
などと答えられるケースが多いのですが、
実務者からも自分が設計した家ではと
上記と同様な答えが出てきます。
実務者からも既存の方からも
暖房負荷や冷房負荷の話しは、
ほとんど出てきません。
国の基準がUa値なんだからと
言ってしまえばそれまでなんですが、
住んでいる人にとっては
暖房や冷房に
どれくらいのお金がかかる家か?
こちらの方が
気にすべき数字のはずなんですが、
とんと議論に出てくることはありません。
農耕民族の性。
お上の言うことを聞いておけば
間違いはない・・・
ドイツのパッシブハウスの認定基準は、
年間冷暖房負荷しか無いと言っていいでしょう。
それを成立させるために、
気密や換気があるわけです。
新住協のQ1.0住宅も
暖房負荷を基準にレベルを決めてます。
例えば
住宅全体で暖房負荷が800kWhであれば
エアコンで暖房すれば
電気代を40円/kWhとして
COPを3で計算すると
800×40÷3
年間10.666円の暖房代と出てきます。

Ua値や断熱性能等級では
何も分かりません。
Ua値だけで
年間の暖房費が出せる人は
日本中、鉦や太鼓で探してもいません。
パッシブハウスの認定基準は
冷暖房を合わせた負荷が
15kWh/m2

床面積1m2あたりですから
100m2(約30坪)の家なら
1500kWhの冷暖房負荷
電気の単価1kWHを40円
COPを3で計算すると

1500×40÷3=20.000円
設計者からその家の
冷暖房負荷を教えてもらえば、
日本人なら誰でも
暗算で年間の冷暖房費が出てきます。
なぜこちらの数字が
意識されないのか?
国の基準は残念ながら国の都合。
ステークホルダー(利害関係者)は
HM、学会、政治家etc多数・・・
彼らはあなたの都合まで
考えてくれているわけではありません。
彼らには彼らの都合があります。
冷暖房費がいくらかかる家なのか?
それを知るには
冷暖房負荷の計算が必須です。
設計者や営業担当者に
お聞きになれば
すぐに答えてくれるハズ・・・

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