社長ブログケヤキの木の下で
2018年12月7日
省エネ基準、適合義務化から説明義務化へ
壁の充填断熱材 取付完了 これから気密シート貼り
おはようございます
紙太材木店の田原です。
ようやく12月らしい寒さになりそうで
明日からは防寒対策必至であります。
さて、2020年に省エネ基準を適合義務化にする件
先日国交省で審議会が開かれましたが
残念ながら基準の義務化は見送り
代替案として出てきたのは「住まい手に対する説明義務」
民主主義の国ですから二歩進んで一歩後退
でも、一歩は進んだわけで
亀の歩みですが着実に進んではいます。
社会資本整備審議会資料
どのような住まいにするかは住まい手の手に委ねられたわけで
ある意味、住まい手になる方の意識次第ということになります。
これは従来の中央集権的なお上が基準を作り、下々の者はそれに従うの図から
下々の者自身が自分で考え、判断することを求められている
と解釈していいでしょう。
閣議決定しているエネルギー基本計画では
2020年に新築戸建て住宅でZEHを標準化
2030年には全ての新築住宅の平均でZEH化するとあります。
分かり難い表現でいかにもお役所的な文章ですが
簡単に言うと
2030年には全ての新築住宅を平均するとZEHになっている
つまりZEHの家もあればそうでない家もあるけど
平均すればエネルギーの収支がゼロになるということです。
国としてはエネルギー収支が大事であって
先ずそこを優先したい。
住まい手の健康は気にはなるけど
どんな住まいを選択するかは住まい手の判断
或いは市場の判断に委ねる
そのために設計者あるいは実務者に住まいの省エネ度の説明を義務付ける
新たな住まい手には自己責任が問われる時代がしばらく続くことになりますが
時代の大きな流れはエネルギー基本計画の通りです。
ZEHにするしない(太陽光パネルを載せる載せない)は
家を建ててからでもじっくり考えればいいわけですが
家本来の断熱や気密、換気と言った性能は
建ててからではどうにもなりません。
そのどうにもならない部分をどうするか
説明するから自分で考えてください。
と言う時代になるわけで
説明する側の実務者や設計者の責任はとても大きなものになります。
ある意味、説明の仕方次第で受け止め側の判断が変わるわけで
実務者にとっても責任重大な時代になりました。
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