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社長ブログケヤキの木の下で

2018年7月13日

新築を建てた人は家電量販店でエアコンの機種選びの相談をしてはいけない


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
ここ2日ほど珍しく体調が悪く
猛烈な疲労感と倦怠感それに夜間頻繁に目が覚めて眠れないという状態でしたが
栄養ドリンクを2本飲んだらそれなりに回復
今朝は快調で気持ちのいい朝です。
梅雨が明けていきなりの暑さでしたから
夏バテのようですね(^’^)
さて、
先日、家電量販店にスポットエアコン
古い言い方だとウィンドエアコン
つまりサッシに直接取り付けるエアコンを物色に行きました。
最近、建築中の現場で簡易的に取り付ける大工さんが増えているので
会社でも用意できないかと行ったわけです。
エアコンコーナーに行くと
新規のエアコン取付は2週間待ちと張り紙がしてあります。
横ではお客さんが店員さんに
何畳用のエアコンがいいんですか?、どんなのがいいんですか?
そうですね、お部屋が10畳程度なら
最近出てきたお掃除機能のついたこれなんか・・・
と一般的な会話がされています。
ネットでも
エアコンの適正サイズの選び方、というのを検索するといくつも出てきます。
多くはカタログの見方を説明していて
8~10畳用という表記があれば
これは木造住宅なら8畳用
鉄骨やコンクリートなら10畳用というのを表しています
という簡単な説明ぐらいでしょうか。
でもこの木造で8畳というのは誰が決めているのか?
エアコンの定格能力や消費電力は機種によって違っていて
この能力なら8畳というのは
メーカー各社が勝手に決めているわけではなく
国の規格があるわけですが
何を基準に決めているか?
いつ決められたか?
無断熱の木造住宅を基準に
40年以上前(以後改正なし)
実際、日本の家の40%程度はまだ無断熱の家なので
家電量販店で相談する無断熱の家に住んでいる40%程度の人には店員さんの説明でもOKです。
じゃあ、残りの60%の人は?
残念ながら店員さんに相談しても無駄です・・・
店員さんは選び方を知りません。
残りの60%の家は様々な性能の家があります。
日本の住宅の省エネ基準は順次向上していて
次世代省エネ基準以降でも平成25年基準が出ていて
2020年には基準が義務化されようとしていますが
正しい機種を選ぶには
住んでいる家の断熱性、気密性が分からないと計算できません。
それができるのはその家を設計した人か
その家のQ値やC値が分かった人でないと計算できませんが
そもそもQ値やC値が分かっている家自体がそれほど多くはありませんから
店員さんは安全側を取って(無断熱の家を基準に)
10畳用のエアコンがいいですよ、なんて勧めてきます。
既に家を建ててしまった人は仕方がありませんが
これから家を建てる方は
ご自分の家には何畳用のエアコンが最適か
エビデンスのある説明をしてくれる設計者か確認する必要があります。
残念ながら
今流行りのUa値だけでは計算できません。
換気による熱損失は断熱性が高まれば高まるほどその割合が大きくなりますから
Q値やC値を考慮に入れる必要があります。
(Q値は0.5回と固定してあるので)
性能の良い家にお住いの方のエアコン選びの相談先は
熱計算のできる設計者となります。
家電量販店の店員さんやHMの営業担当者ではありません。

ps
もちろん、どの位置にどの向きに取付けるか?というのは設計者でも実は難問ですから
覚えておいてください。

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