社長ブログケヤキの木の下で
2021年11月3日
どこにお金を使うか
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は池田町の家。
造作キッチンの仮組み。
天板はステンレスですが、
キズが付かないように白のシートで養生がしてあります。
本体の箱モノは現場で大工さんが組み立てます。
天板のステンレスは図面を起こして
ステンレス屋さんにオーダー、
そこにIHと食洗器を組み込みますから
きちんとそれぞれの寸法があってないと、
はまらない、入らない、組み立てられないとなります。
何度も確認して大丈夫だと思っていても
やはり、現地で組み立ててみないと心配ですから、
資材が揃ったところで一度仮組をします。
工務店さんならそんなの簡単じゃない?
いえいえ、何が起こるのかわからないのが現場。
誰かが寸法を読み違えていたり、
(大工さんが、ステンレス屋さんが、そもそも設計者が!)
発注した品番の機器とは別のものが入ったり、
造作キッチンの場合だとコンセントは本体設置が普通ですが、
設置スペースはとても狭いところの間になりますから
そのおさまり具合は大丈夫かなど、
実はそれなりにハラハラドキドキしてます。
従来はキッチンの後ろのカップボードや
洗面化粧台を造作で作るケースが多かったのですが、
最近はキッチンそのものをオーダーで造られる方が出てきました。
専門のキッチンメーカーに依頼されるケースもありますし、
今回のように現場で大工さんの造作で作るケースもあります。
現場で制作するキッチンというのは、
やはり伊礼さんやアーキテクトビルダーの影響が大きいと思われます。
大手のTOTOやLixil、パナソニックと言った建材メーカーで
フラットな対面キッチンとなると、
シリーズのランクが上がって、ぐっと高くなります。
デザインも洗練されてますが
最近のSDGsを意識した自然素材系の室内のデザインやインテリアは、
大量生産の工業製品との相性はそれほど良くありません。
ホテルライクな
壁、天井はビニルクロス
床は合板フローリング
建具は既成の大量生産品
マスな市場はそれらで構成されてますから
いきおい、キッチンもそれらを対象にしたものがメインになりますが、
そのようなお仕着せのデザインやインテリアは嫌だという方も多くいます。
知らず知らずの間にそれが普通だ、自然だ、当たり前だと
思わされてきたとも言えます。
上述の伊礼さんや意匠系の設計者などの写真はネット上に溢れてますから、
上質なものを見る目を持った方が増えてきています。
その人たちは
住まいで本当にお金をかけるべきところはどこなのかを、
考え始めたのかもしれません。
この池田町の家
12月の終わりころ見学会を予定してますので
ご期待ください。
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