社長ブログケヤキの木の下で
2019年10月14日
川辺の家D 真冬の室温分布イメージ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
台風一過、昨日は片付けやら
現場の確認に追われましたが
今日は朝から雨の美濃地方です。
昨日予定していた
川辺の家Dの構造見学会は
台風を考慮して延期としましたが
建てている建物の構造を少しご紹介します。
上の写真は
2階の壁と天井に気密シートを張ったところです。
気密シートと言うと
空気の気をイメージして
空気を遮断するシートと考える実務者(設計者、現場監督、工務店、営業担当者)も多くいますが
英語表記はvapor barrier
つまり水蒸気のバリアで
断熱材の中に家の中で発生した水蒸気を入れないようにするシートです。
もちろん、水蒸気通さないシートは同時に空気の出入りも遮断することになりますから
その意味では空気の気密ですが
本来の意味を知っていないと
空気さえ止めればいいと考えてしまう可能性があります。
この断熱材は厚さに比例して断熱性能が上がって行きます。
1980年代、90年代の日本の住まいは壁の断熱材の厚さが5cm程度が一般的
大手のHMも多くも同様でした。
2x4住宅はそれが8.9cmあるから一般の家より暖かいなどと言われていました。
時代が下って現代
一般住宅の壁の断熱材の厚さは10.5cmとほぼ倍の厚さになりました。
断熱材の性能もそれなりに上がってますし
種類も多くなってきましたが
現代の住まいの断熱性の一つの目安はH28年の省エネ基準です。
80年代に建てられた家から30年ほど経過した現代の住まい
H28年省エネ基準で、国が定めた基準ですから
相当進歩していて
冬の朝でもかなりの暖かさが期待できるとお考えかもしれません。
QPEXで川辺の家Dと比較してみましょう。
最新のQPEXはその地域の冬の一番寒い時期に
夜の11時に暖房を切った時
翌日の朝6時に室温がそれぞれの部屋で何度になっているか計算できます。
もう少し拡大してみましょう。
平成28年省エネ基準では
LDKは11.4度、寝室やホールもほぼ同じ気温
H28年省エネ基準、
皆さんが期待した通りの暖かさでしょうか?
パジャマに何か羽織って
スリッパを履かなければ冷たいフローリングの上は歩けないでしょう。
こちらは
現在建築中の川辺の家Dの室温
同じように11時に暖房を切って
翌日の朝6時の気温ですが
17度から18度程度になります。
5地域の美濃地方ですから
外気の気温はマイナス5.2度の想定の時です。
国が定める基準は最低ラインで
決して目標ラインではありません。
どんな家に住むかは住まい手自身も研究する必要があります。
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