社長ブログケヤキの木の下で
2019年10月23日
暑かった夏 さて、どうするか?
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
名古屋は快晴の朝のようですが
美濃地方は霧の朝。
地面がまだ水分を含んだ状態なので
気温14度、湿度は95%と高めです。
10月も残すところ1週間。
11月になれば朝晩は10度を下回ることになりますから、
暖房の季節になります。
先日、新住協の中部東海支部の支部長と話をしていたのですが
「寒くなると新住協に資料請求と問い合わせが増えるんです。
ホントにはっきりしていて、夏の時期のと比べると面白いくらいです。
逆に暖かくなると問い合わせは減ってくるんですよ。」
と笑っていました。
寒さが人の行動の重要なカギになっているようです。
さて、今日の話は先日までの今年の暑い夏の回想。
室内をより快適にですが、
酷暑で外気が35度を越えるような日が何日もありました。
エアコンで冷房すると
気温は確かに下がるのですが湿度が高い状態が発生します。
より快適に湿度を下げようと冷房の設定温度を下げれば
今度は寒くなってしまいます。
全熱交換の換気扇を使っても
快適と言われる湿度60%以下にはならないことは、
先般の日経ホームビルダーに掲載されていたことは既にお話してます。
エアコンの冷房設定温度。
実は何度に設定しても出てくる冷気はほぼ同じで12、13度程度です。
吹出してくる時間を変えることで
つまり冷気の量で、室温を下げているわけです。
同時にエアコンの中で結露させて
空気の中に含まれる潜熱つまり水蒸気を取り除いています。
しかし、それには今のエアコンでは限界があって
一定以上の水蒸気は取り除けないんですね。
それで残った水蒸気は室内に入ってしまい、
外気が特に高温な日には気温は低いけれど湿度が高いという
不快な状態を作り出しています。
その対策として実験したのが、
7月のブログにも書きましたが
エアコン2台同時運転
28度設定の冷房と、28度設定の暖房を同時に稼働させるというものです。
これで10%ほど湿度を下げることができるのは確かめられましたが、
これは紙太材木店の事務所での実験で
実際の家でのものではありません。
住まい手の方には湿度が高く不快な場合、
このような手法がありますとお知らせしてますが、
それほど必要性を感じられないようであまり浸透してません。
考えてみると一階の南面の窓は
ガラリ戸やシェードで日射遮蔽をしますが、
2階の南面はお子さんも小さいこともあって
休日でも一日中ほぼ1階での生活。
ガラリやシェードで1階は少し暗くなることもあって
2階の日射遮蔽をしていなければ、
日射取得によりエアコンで暖房しなくても同じ程度か
それ以上の熱を入れていることになります。
水蒸気の拡散スピードはほぼ人が歩く程度の速さですから
蒸気分圧が異なれば均等になろうと拡散していきます。
1階での生活が主流で2階はそれほど利用しなければ
この手法も使えますが、
家の中の絶対的な水蒸気の量が減っているわけではありません。
そういう意味では日本の家を夏も冬も快適と言うのは
なかなか難しいというのが本音です。
新住協の総会では
そもそも0.5回の換気は多すぎる(国は根拠を示していない)
換気量が多ければそれだけ室内に入ってくる水蒸気も多いのだから
0.3回でもいいはずだという議論も出ていました。
隅々まで暖かい、くまなく涼しいという家は
日本ではまだ時間がかかりそうです。
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