社長ブログケヤキの木の下で
2023年8月25日
見えない水蒸気
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
晴れたり曇ったり、雨も激しく降ったりと
一日で天気が随分変わりますが、
湿度が高いのは共通しています。
日本の夏
暑さだけでなく、湿度対策も
実務者のこれからの課題と言えます。
伊礼さんは
見えない空気と熱のデザインと言っていますが
熱には顕熱と潜熱があります。
潜熱は水蒸気が持っている熱。
これがなかなかの厄介者で
除湿以外対策がありません。
何で除湿するかと言えば
エアコンが一般的です。
デシカント式など他にもありますが、
効率と言う点でいけば
エアコンが第一と言うことになります。
一種の全熱交換式の換気装置だから
心配なしと言うわけではありません。
カタログの潜熱交換率は
プリウスの燃費と同じと考えれば、
理解しやすいと思います。
それに、一種の全熱交換式であっても
トイレやお風呂、洗面室や台所の換気扇は別物。
トイレの換気扇を
24時間回したままと言う家も
かなりありますし、
お風呂もカビが生えるのは嫌だからと
同じように回したままと言う方も多くいます。
実際の生活では
設計時の計算と随分違ったものに
なることもあるわけで、
設計時のヒアリングは重要です。
水蒸気に対する主な武器はエアコンですから
家の中に入ってくる水蒸気
家の中で発生する水蒸気
この二つがどこで発生し
どのように室内に広がっていくか
広がる前に捕まえるのが第一。
次は、広がったものが
どのように家の中を移動するかを
想像することが大切。
冷えた空気は重いから下がっていきますし
その空気より暖かい空気は
より多くの水蒸気を持っていますが、
相対的に暖かいので
上に上がっていきます。
家の中をエアコンで冷房した時
空気がどのように循環しているか?
どこにエアコンを設置したら
どのように循環するか?
最近は1台で家中冷やすのに、
小屋裏エアコンをされる方がチラホラ出ていますが
小屋裏エアコンでも閉じた空間にあるなら
ダクトと空気搬送は必要です。
こうすれば全て大丈夫なんてことはありません。
家一軒一軒、住む人も生活習慣も違うわけで、
その家にあった空調計画は
その家でしか通用しません。
これから更なる温暖化に直面していきます。
断熱や換気、冷暖房の空調計画、
もちろん耐震も
慎重に計画する必要があります。
他人任せはNG、
残念ながら今の日本の状況では
ご自分でも勉強する必要があります。
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