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社長ブログケヤキの木の下で

2019年9月13日

吹抜けが必要な家とは


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
朝の事務所は外より室温が2.3度高いので
入口のドアや通用口を開けてシーリングファンを回すと、
みるみる事務所の気温が下がっていきます。
シーリングファンを回すことで
風が吹いてない無風の朝でも空気の入れ替えができます。
もっとも、まだこの時期は蚊が入ってくるので
通風するなら蚊取り線香は欠かせませんが、
蚊取り線香の煙を吸うと頭が痛くなるで
出来るだけ遠くに置くことにしてます。
今朝は蚊だけでなく写真のカメムシも・・・
紙太材木店では
2階建ての家の場合、
吹抜けを必ず設計しますが
一般的な認識は
吹抜けなんて無用の長物と考える方も多くいます。
また、吹抜けを作っても
後年そこを塞いで部屋にするというケースもあります。

スカスカ住宅(気密が取れていない)で吹抜けを作れば
冬は吹抜けから冷気が下りてくることになりますが、
暖気は逆に吹抜けを通って2階に上がってしまい
足元はいつまでたっても寒いままということになります。
紙太材木店の家の場合
この時期は2階のエアコンで1階と2階を涼しくするのですが、
それには吹抜けが欠かせません。
2階のエアコンで冷やされた空気は重いので下に降りていきます。
そのスピードが毎秒6センチ程度とすると
1時間にどれだけの冷気が1階に降りていくか?
吹抜けの面積が1坪(3.3m2)とすると
どれくらいでしょう?
0.06mx3.3m2x60秒x60分
712.8m3
吹抜けから冷気が下りていけば
吹抜けのどこかからは逆に1階の空気が上がってきます。
その面積比を1:2とすると
712.8m3の66%ですから
470m3と言うことになります。
実際は気体の動きはもっと複雑なのですが
吹抜けを通る空気がそこそこあることがお分かりいただけると思います。
470m3と言うのは1mx1mx1mの四角い箱が470個分
吹抜けを通じて下りて行った空気と同じ量の空気が
2階に戻ってきて、それをまたエアコンが冷やしてて1階に送る。
それを繰り返すことで真夏でも
1階と2階がほぼ同じ気温になっていきます。
もちろん同時に2時間に1回家中の空気を換気して
入換えているわけですが、

これを成立させるためには
しっかりとした断熱と気密が必須条件。
吹抜けがあるとより少ないエネルギーで
家中を温めたり涼しくすることができます。

冬はこの反対で
1階で暖房して暖かい空気が2階に行き、
2階に上がった分の空気が1階に下りてきて
それをまた温め2階に送る。
きちんと断熱や気密がしてあることで
徐々に1階と2階の温度差が小さくなっていき、
同時にエアコンも室温が設定温度にちかくなっていくので
穏やかな風量になっていきます。
見えない空気や熱がどのように移動していくのか
あるいはどのように移動させるのか
夏の暑さ対策にはいまやエアコンは必須の機器ですが、
一家に5台のエアコンは
設計者が何も考えていないと言っているのと同じことです。

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