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社長ブログケヤキの木の下で

2013年3月6日

紙太材木店の家の特徴、 デザイン、素材に対する考え


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
完成1.23 006.jpg
紙太材木店の家の特徴、
デザイン、素材編
-普遍的なデザインを求めて-
住宅の外観にも流行りがあるのをご存知でしょうか。
流行の外観デザインを引っ張るのは大手の住宅メーカー
宣伝力もありますからTVや雑誌に頻繁に出てこれば
目新しく気持ちも魅かれます。
プロバンス風の家、コロニアル風の家、
最近ではモダンをキーワードにBOXタイプや片流れ屋根の家など
後を追う工務店や設計事務所なども流行の外観デザインを競って取り入れています。
ただ、流行は移り行くものですから、
10年後には全て過去のもの。
「あのころの家ね、随分流行ったけど・・」
シーズン遅れの洋服を見るような感覚を覚えるかもしれません。
ということで
住宅のデザインで流行を追うのはやめました。
サイディングも使わないことに。
-美濃地方にふさわしい住宅を目指して-
住宅の普遍的な外観デザインがあるとすれば
それは時間によって選別され残されたもので
何世代にもわたり試され、そして残ったものと言う事になる。
美濃地方の古い町並みと言えば
美濃市の卯建つのある町並みが有名で商家が多い。
川辺町でも戦前に建てられた住宅で残っているのは
農家や商家がほとんど。
でも、様々な共通点がある。
「軒」や「庇」は暑い夏の日射を防ぐように、
冬の日射は家の中に入るように工夫されている。
もちろん、雨が直接外壁に当らない役割もある。
昔は真壁で漆喰仕上げだから
雨の当りやすい壁は板張りにしてある。
戦後の建物ではその部分が鈑金になっていることがほとんどだが
それ以前は板張りしかない。
ご近所を見回しても
戦前の建物はみな板張りで仕上げてある。
特に西側の壁は風雨だけでなく西日が当る。
この壁に直射日光が当れば
質量の大きな土壁が畜熱することになるが
板張りがしてあることにより
直射日光の熱が土壁を築熱することを防ぐ役割を果たしている。
これらのことを考えると
昔の棟梁達はいろいろ工夫して
家の外観にパッシブな配慮をしていた事が分かる。
(家の構造を工夫して出来るだけ暮らしやすくする事)
同時に長持ちさせる工夫にもなっている。
となれば
「家のかたち」外観の設計については、
パッシブに配慮された設計であるべきということになる。
さて、
この美濃地方
西濃地域は滋賀県に接し伊吹山からの伊吹下ろしが有名で
強く乾燥した風が隙間風として入ってくる。
関が原の積雪で新幹線が遅れるのは毎年のこと
中濃、東濃地域は山沿いの山間部で盆地もあり
気候的には準寒冷地のところのもあるのに
多治見市のように日本一暑くなるところもある。
こういった気候に対応した家づくりをすることはとても大切で
十分に配慮されるべきでしょう。
となると、この地で快適に住む上では
高い気密性能と、断熱力が不可欠で家を建てる上での基本となる。
近年の夏の蒸し暑さは耐え難いものがあり
多治見市をはじめとした美濃地方でも
連日35度を越える日が続く事も間々あります。
夏の蒸し暑さ、冬の厳しい寒さを考えるなら
室内での暮らし易さには
その気候風土にあった素材を選ぶことが必要で
合板フローリングと言った新建材ではなく
昔ながらの無垢の木や塗り壁といった素材を中心に選択したいものです。
-スタンダードな家づくり-
以上のことから
美濃地方で建てられるべき住宅の概要が
おのずと分かってきますが
限られた予算の中で
それをいかに最適に配分するか
予算とデザインにはバランスが必要で
それをするのが私たちの仕事だと思っています。
日本の真ん中の美濃で
地域の気候風土に合わせた、
伝統を受け継いだ家づくりが
日本のこれからのスタンダードな住宅となると信じています。

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