社長ブログケヤキの木の下で
2015年4月29日
2020年12月31日までに、すべての新規の建物はゼロ・エネルギーの建物であること
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
ずっと雨だったのが、
このところそのお返しのように晴れ
気持ちがいい日が続きますね。
さて、
前回のブログで日本の省エネ基準の工程表に触れました。
日本で住宅で消費されるエネルギーをほぼゼロにする建物を
2030年までにそれが一般的であるようにするというものです。
あとわずか15年後ですが
一般の方にはほとんど知られていません。
誰もそんなことを意識しているの方はいないのが実情
ですから、いま現在建てられている住宅も
そんなことは考慮されていません。
一部のごく少数の狭き門を知った方たちだけが
そんな家を建てています。
ほぼエネルギー消費をゼロにしようとする住宅を建てるには
住宅の気密、断熱、換気と言った基本的な仕様を
ガッツリ組んでおかなければできません。
あとの工事でそれをしようとすれば多大な費用が必要になるからです。
もちろん、流行りの太陽光パネルや
蓄電池を搭載してもベースができていなければできません。
なぜ、国の政策が住宅性能の高性能化を求めているかというと
震災の影響、CO2削減などいろいろありますが
直接的な引き金は
一般的にはEU指令と言われるもので
2010年にEU理事会が加盟国に出した指令です。
この9条の1(a)に
2020年12月31日までに、すべての新規の建物はゼロ・エネルギーの建物であること。
また(b)には
⒝ 2018年12月31日後は、公的機関が占有又は所有する新規の建物は、ゼロ・エネルギー建物であること。
加盟国は、ゼロ・エネルギー建物を普及させるための国の計画を立案しなければならない。
その計画には、建物の種類別の目標を掲げることができる。
さてさて、
ヨーロッパ諸国ではこのように住宅を含む全ての建築物について
ゼロエネルギーの建物が求められています。
というわけで
日本もおっとり刀でゼロエネルギーをすすめることになりました。
しかし、いかんせん住宅の基本性能に対する認識が
一般の方はもとより実務者も低い状態なので
高性能な設備機器の搭載で
それらしく見えるような小手先の住宅でごまかしているというのが実情ではないでしょうか。
消費増税にはまだ時間がありますし、
これから建てられる住宅には資産価値の根拠も求められますから
慎重にどんな家を建てるか考える必要があります。
デザインやインテリアも大事ですが
その前に考えることがひとつ増えた時代になりました。
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