社長ブログケヤキの木の下で
2015年5月11日
高気密、高断熱なんて言葉が誤解を招く元凶
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は9度
パソコンを打つ指先が少し冷たく感じます。
季節ハズレの台風が近づいてますから
現場の予定を変更しなければなりません。
春明の家の屋根はまだブルーシートですから
養生しようにも手がありません。
早急に対策を考えねばならなくなりました。
さて、
連休中に来社されたお客様と話していて話題になったのが
住宅の性能に関心を持っている人が少ないこと
新築を検討されてる方の多くが
間取りを最重要視していて
住宅の性能は調査方法にもよりますが
かな~り下の方
暖かい家がいいと言いながら
そこに直結する性能にはそれほど関心がないという
一見矛盾した形なので
そこを少し私なりに考察してみましょう。
先ず、多くの方が
すでに日本の家は高気密高断熱で
暑さ寒さはそこそこ克服した家になっていると
勘違いしているからというもの。
なぜ、そんなことが起こるのか?
高気密高断熱という言葉は
20年以上前から使われていて
この言葉で検索すればそれこそ何万と出てきますが
高気密高断熱住宅なのに寒いのです。
という話も当然出てきたりします。
逆にとても快適というのも出ていて
玉石混合という状態
一般の方にはその見分けが困難
勘違いの元は
高気密高断熱の定義があやふやで
いわば言った者勝ち状態だったため
つまり
私の建てる家は高断熱と言えば
それで通るんですね、お咎めなしです。
例えば高断熱の定義が
壁の熱貫流率、あるいは熱抵抗の数値でどれだけと出ていれば
誰でも簡単にわかるのですが、
そんな数値はありません。
25年省エネ基準で
外皮平均熱貫流率というのが出ていて
美濃地方では0.87が基準値ですが
ではこの基準値を超えていれば高断熱か?
というとそうでもありませんし、そうとも言えます。
つまり、この基準値が出ても相変わらず
魑魅魍魎としているのが高断熱なんですね。
ということで
日本以外では高断熱なんて消費者を惑わすような言葉は使われていません。
そのかわり
床面積1m2あたり暖房費が年間どれだけかかる家か
年間冷房費がどれだけかかる家か
というのを消費者に伝えるという制度が義務化されています。
簡単に言えば
寒い家は暖房費がたくさんかかりますし
暖かい家は暖房費が少なく済みます。
どの程度の暖房費のかかる家か
それを選択するのは消費者です。
日本でも2030年にはゼロエネ住宅が一般化しますから
徐々に、高断熱住宅なんて言葉は消えていくでしょう。
でも、まだしばらくは
この言葉を勝手に解釈して利用するHMや工務店は存続しますし
そのことによって勘違いする消費者も無くならないでしょう。
高気密や横断熱を謳う住宅会社(うちもそうですけど(^_^))
眉に唾を付けて話を聞きましょうね、
何を根拠に高気密、高断熱なのか
年間の冷暖房費はいくらかかる家なのか
(太陽光パネルだから安いなんてのはNGですよ)
真面目に取り組んでいる工務店なら
すぐに教えてくれます。
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