社長ブログケヤキの木の下で
2024年1月24日
蚊帳の外 暖房期の平均日射熱取得率
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
今朝は雪。今季初の積雪です。
積もっているのは2~3センチですが、 - 粉雪が舞っています。
岐阜市内は既に10センチほどの積雪と
朝のニュースで報じてました。
大垣の家は、今日から珪藻土塗りですが
そもそも現場にたどり着けるのか?
国道に雪は積もってないからと
ノーマルタイヤで行く人がいないことを願うばかりです。
- さて、昨日の日経クロステック
前先生が記事を書いていました。
このブログでも何度かお伝えしてます。
暖房費は
Ua値や断熱性能等級が上がれば、
それに比例して暖かい家になるかと言うと
そうではありません。
そのことをグラフにして解説されています。
- ηAH値の増加と暖房熱負荷の関係。
値は6地域・床面積120m2 の戸建て住宅の場合
(出所:公表プログラムを用いて筆者が算出)
出典:日経クロステック 前先生記事
- グラフの見方は
断熱性能等級別に色分けされた線があります。
縦軸に暖房熱負荷とあります。
暖房熱負荷と言うのは、
室内を一定の温度にしておくために必要なエネルギー。
- 簡単に言うと、例えば120m2の家を
今日のような寒い日に20度にしておくためには
何KWの能力のあるエアコンが必要か
単位がGJ(ギガジュール)なので引いてしまいますが
KWに変換すれば馴染みのある単位になります。
10GJ/年は3600で割って
2777.78KWh/年
1KWHを38円で計算すると
2777.78kwh/年x38円=105.555円/年
- 横軸は暖房期(冬)の
- 平均日射熱取得率(イーターエーエイチ)
この数字が大きくなればなるほど、
暖房熱負荷(暖房費)が少なくなっていきます。
(お日様からの日射で家が温められる)
上のグラフから
Ua値0.26の断熱性能等級7の家で
平均日射熱取得率が1の家と
Ua値0.6の断熱性能等級5の家で
平均日射熱取得率が3.3の家
二つの家の暖房費は同じになります。
- この暖房期の平日射熱取得率
大袈裟に言えば数値が幾つになるかで、
Ua値や断熱性能等級以上に
住まい手にとってはとても大事なことが
お判りいただけたかと思いますが・・・
- 省エネ基準では
冷房期の平均日射熱取得率は基準があって
その基準に準拠しなければなりませんが、
暖房期の平均日射熱取得率は
なんの基準も設けられていません。
住まい手に取って
これから家を建てようとする人にとって
そんなの関係ないはずがないのですが、
基準はUa値や断熱性能等級です。
暖房期の平均日射熱取得率は蚊帳の外
窓の位置や大きさ、ガラスの種類、
住まい手毎に変えていては
手間がかかって価格も下がらん
型式認定を取得して大量生産は無理
そもそも
基準はUa値や断熱性能等級
それ以外は要らんこと
由らしむべし知らしむべからず
- 暖房期の平均日射熱取得率
今はそれほど注目されていませんが、
多くの人が意識すれば
それだけ暖かい家が増えますし
暖房費も削減できます。
設計中の方は
設計者に必ず確認してください。
計算してるはずですから誰でも教えてくれます。
Ua値や断熱性能等級7が自慢でも
暖房費は5と同じでは、寂しいものがあります。
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