社長ブログケヤキの木の下で
2020年9月4日
住宅行政のツケは誰が払っていたか
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
台風の影響で現場の工程に影響が出ています。
昨日は江南市で基礎工事の着工の予定でしたが、雨の予報で延ばしました。
10号の進路が気になります。
商売柄、車を運転していても新築の住宅と古くても品のいい住宅に目がいきます。
もっとも、古くて品がいい住宅には滅多にお目にかかりませんが…
日本の既存の住宅の断熱性能がどれくらいのものかと言うと、
国交省の統計によると
1999年に決められた次世代省エネ基準の家が約10%
1992年の新基準の断熱等級3の家が22%
この二つを足して33%です。
現在新築を検討中の方の多くは1992年より前に産まれてますから、
上の基準の前の1980年の旧基準の断熱等級2の家もしくは、
それより前の無断熱の家で産まれ育っていることになります。
とは言え、
私は小学校の頃お父さんが家を建てたから、次世代省エネ基準の家で育ったという方も数%いるかもしれません。
数%というのは今から10年以上前には、
次世代省エネ基準の家自体が数%しかなかったからです。
さて、この次世代省エネ基準をウイキペディアで検索すると、
世界標準からするとこの基準がどの程度のものか知ることになります。
誰が言ったにかわかりませんが中立性に疑問があるなどとノートされてますが、
もう何年も変更や改訂がされてませんから、
気にすることはありません。
日本の住宅行政は
耐震性を除けば、大手HMと景気への忖度で動いてきました。
政治が住宅に関与するのはひとえに景気対策でした。
断熱性の向上なんてことはコストアップでしかない訳ですから、
当然後回しということになります。
そのツケを払っているのは国民です。
世代が変わるたびに銀行に数千万の借金をして、
定年までそのローンを払い続けます。
誰もがそうしているし、それが普通と思っているからですが
本当に普通か?と言うと
目を諸外国に転じてみればそれが異常であると気づきます。
どこでこの負の連鎖を止めるのか?
誰が止めるのか?
政治や行政が何かしてくれるわけではありませんし、
穿った見方をすれば自分たちの都合のいいように基準を作ってきたとも言えます。
今までそうしてきた側が急に態度を変えることはない訳で、
自分自身で自分たちの財産を守る必要があります。
その第一歩が住まいの断熱性に目を向けることです。
断熱性に目が行けば、順次その他の性能にも目が行くことになります。
将来、子供達に、なんでこんな家を建てたの?と言われないようにするには
自分自身で勉強する以外ありません。
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