社長ブログケヤキの木の下で
2020年7月13日
放射温度計の使い道
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
アンカーボルトの上のアマガエル
自分でよじ登って行ったようで、いつまでも座ってました。
下米田の家は田園地帯ですから、
この時期こんなカエルが何匹もいました。
梅雨の時期の風物詩と言えば
通り土間のある家ではこんなことが起こります。
黒いシミは土間のコンクリートの結露。
べつに水を撒いたわけではありません。
床と壁の角になるところは空気の動きが悪いですから、
結露が起こります。
築100年を越えますから毎年同じような現象が起こっていますが、
土台が腐るなんてことはありません。
木部も同じようなシミの後があります。それなりに結露しています。
湿り空気線図をみると分かりますが、
気温が25度で湿度が85%の空気は22度で結露します。
そうなんです、意外に高い温度で結露するんですね。
夏の冷たいコップの周りや冬のサッシだけではありません。
物理現象ですから条件が整えば教科書通りの結果が起こります。
しゃあ、土間コンクリートの表面温度は何度かというと
最近、皆さんお馴染みの放射温度計。
額に向けて体温を測るだけでなくこんな使い方もあります。
というよりこちらが本来の使い方のような気がします。
コロナの影響で購入された方が多いこの放射温度計。
体温だけ測るのはもったいないですから使い方のご紹介をします。
これから暑くなる夏。
2階がエアコンしていても暑いという時は、
天井の表面温度をこの放射温度計で測ってみましょう。
きっと驚くような温度…
最近流行りの平屋住宅。
2階建ての2階と同じで屋根裏が天井の上にあります。
お日様が屋根を熱する角度はほぼ真上からですから、
瓦やガルバの屋根の表面かな~り熱せられています。
恐らく表面温度は60度~70度
ガルバだと目玉焼きができる温度くらいまで上がります。
熱は放射と対流、伝導で伝わります。
焚火が暖かいのは放射によるもので、
焚火と人の間の空気の気温が0度でも、放射のおかげで暖かいわけです。
同じことが2階や平屋の屋根で起こっています。
天井からの輻射熱でいくらエアコンをして気温を下げても、
焚火とおなじことが起こっていますから暑いわけです。
天井の表面温度を下げる方法は
天井の断熱材の厚さを厚くすることが最も効果的です。
20年ほど前の家だと天井裏の断熱材の厚さは5センチほど。
これって、無いよりはましという程度。
10センチでもまだまだ…
現行の省エネ基準で15センチ程度です。
国の基準は最低基準。
最低基準を目標にしてしまう、それで満足してしまうと
期待通りにはなりません。
つまり、そこからがスタートと考えたほうがいいんじゃないでしょうか。
暑い、寒いにストレスを感じない暮らし易さを考える時、
その根拠をお尋ねになることはとても大切です。
従来はポエムな説明(ex真綿にくるまれたような暖かさ)が
横行してましたが、そういう時代は過ぎようとしています。
医者にかかればセカンドオピニオンが普通であるように、
暖かさや涼しさの根拠やそれに要するエネルギー消費(電気代)が
どれだけかかるかを聞くことはとても大切です。
誰もが暖かく涼しい家を建てているわけではありません。
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