社長ブログケヤキの木の下で
2023年10月18日
目指すは10度
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は快晴です。
気温は11度で、
事務所ではエアコンで暖房しています。
もちろん、地表面や屋根の温度は
前回お話しした放射冷却なので、
もっと低くて
恐らく7.8度くらいでしょうか。
日射の豊富な地域では、
朝日が昇れば霜は融けて
屋根や地表面の温度はあがります。
窓から室内への日差しは、天然の暖房となります。
冬季にこの日射を
いかに室内に取り入れるか?
設計者の腕の見せ所です。
それを住まい手に見える化している
設計者は、
それほど多くいるわけではありません。
窓の大きさ、
ガラスの種類
庇や軒の出巾
大きく影響するのは上記の3つ
見える化は
自然温度差で確認できます。
自然温度差と言うのは
何も暖房していない時の
室内と外気の温度の差を表します。
例えば
自然温度差10度と言うのは、
外気が0度の時
室内は暖房してなくても
10度あることを表します。
自然温度差が6度の家なら
外気が0度なら
室内は6度
極力エネルギーを使わないで
暖かい家にしようとすると
この自然温度差が大切なのが分かります。
床、壁、天井の断熱材を同じにして
上記の窓の大きさ、
ガラスの種類
庇や軒の出巾の3つを変えると、
日射の影響がどれほど
この自然温度差に影響があるか
ご覧になれます
この自然温度差は
年間の暖房負荷(=暖房費)に
大きく影響を与えます。
つまり、壁の熱還流率より
窓の熱還流率は悪いので、
窓の面積が増えると
家全体のUa値は悪くなります。
でも大きくなった窓は
日射をより多く取り込むので、
Ua値が悪くなっても
日射の恩恵で
自然温度差が大きくなって、
暖房負荷(=暖房費)が下がります。
設計者からプランが上がってきたら
自然温度差を確認してください。
目指す自然温度差は
10度越えでしょうか
高いハードルですが、
住まい手の生涯の暖房負荷を考えると
検討する価値があります。
もちろん、
南側に大きな開口を取ることになりますから
許容応力度計算は必須です。
こちらも等級3ですね。
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