社長ブログケヤキの木の下で
2024年9月20日
ひと手間
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
今日の名古屋は最高気温は37度と報じてました。
岐阜も36度
東海地方の2週間天気の最高気温を見ると、
9月中は30度を越えてます。
ビールが美味しくいただけるのは嬉しいけれど、
来年以降の夏がどうなるか
温暖化の行きつく先が心配です。
- 写真は先日名古屋で
- 断熱、気密の見学会を開催した工事中の住まい
紙太材木店では
家の中で使用する木材は建具を除いて、
無垢材に決めています。
もちろん使用する木の樹種は様々、
桧であったり
杉であったり
あるいは栂(つが)やオーク(ナラ)カバもあります。
一般の方はあまりご存知ありませんが
日本家屋の場合
無垢の木材を使用する時、鉋で削ったものを
そのまま取り付けることはありません。
ひょっとして
聞いたことがあるかもしれませんが
桧の柱などは米ぬかで磨かれていました。
調べてみると分かりますが
米ぬかには20%くらい油が含まれています。
綿の袋に米ぬかを入れて巾着のようにして
柱や敷居、鴨居を磨きます。
一昔前、土壁が使われていた時代の家は
柱が室内側に出てきますし、
和室では敷居や鴨居、長押と言った
無垢の木材が使われていました。
大工さんや工務店が磨く場合もありますが、
住まい手の方が自ら磨くケースも多くありました。
米ぬかであればどの家庭にもありますから
お金がかかるわけではありません。
米ぬかで磨くというひと手間をかけることで、
無垢材に艶が出て - 磨いた人の気持ちを豊かにしてくれます。
- 紙太材木店では米ぬかではなく荏油を使いますが、
住まい手の方には
床に使う無垢材に荏油を塗ってもらいます。
住み始めたすぐには
何の艶もない床や木部が、
1年.2年と月日を経ることで艶が出てきます。
- 下の写真は木製の階段手摺の
1年後とお引き渡し直後のもの
住まい手が手をかけてあげることで、
無垢の木はそれに応えてくれます。
ラテン語のパティーナ(時を経た風合い)
2000年も前からある言葉です。
人は年齢を重ねるに従い感性は
豊かになっていく傾向にあります。
20代、30代の時には何の感慨も感じなかった事に、
目が行くようになります。
経年変化もその一つでしょう。
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