社長ブログケヤキの木の下で
2018年8月8日
冷房負荷なんて難しい言葉は気にせず、エアコン冷房
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
心配していた台風
2週間前に続き今週もかと思っていたのですが
何とか逸れて行っててくれそうです。
台風が来ると何が大変かと言うと
現場の足場の養生シートの脱着です。
TVのニュースなどで足場が突風で倒れたなどと報道されることがありますが
住宅の場合、足場自体は建物や地面に固定してあるのではなく
自立した状態で設置してあります。
倒れないように控えを設置したり打ち込みアンカーを取り付けたりしますが
狭い敷地などではそれができないケースもありますし
足場自体はそれほど堅牢なつくりにはなっていません。
ネットは全面に張ってあるわけで
風を受けて飛び上がる凧と同じと言うわけです。
メッシュのネットでも大きな力を受けますから
台風が来る前は上の写真のようにネットを畳むのですが
台風が去ればもう一度張り直しをします。
毎週のように台風が来ると
外して張ってを繰り返すわけで
紙太材木店の場合
リフォームを含めると現在5つの現場に足場があります。
いくつかは足場屋さんにお願いできますが
足場屋さんは現場がたくさんあり過ぎて全部は無理なので、
こちらでやることになります。
上の現場も先日の台風で外しましたが
既に再度張ってありますから
台風が来ればもう一度外すことになります。
と言うことで
住宅会社の現場監督はいつも台風が気になってます。
先日、エアコン冷房がよく効くからと言って性能のよい家とは限りません
と言いましたが
その中で夏のエアコンの冷房負荷についても触れました。
最近はネットででも冷房負荷が計算できたりしますので
その計算結果だけを見ると
24時間冷房すると随分な金額になります。
これには理由があって
国の計算基準で
冷房負荷や暖房負荷を計算するときは
1年中家の窓を閉め切って
冬と夏を一定の温度にするという条件で
冷暖房負荷がある数値以下になりことと決められています。
どういうことか簡単な例で言うと
宮崎では暖房の終わった3月24日から12月4日までを
冷房期間として冷房負荷を計算します。
冷房期間の設定温度を27度として
家中の窓を閉め切った状態で
1時間ごとに各部屋の温度を計算して
27度以上になったらクーラーを運転して
その負荷を求めるというものです。
一年を暖房機関と冷房期間の二つに分けて
家中の窓を閉め切って
冬期間は18度以下なら暖房する
夏期間は27度以上で冷房する
それぞれがその家の冷暖房負荷と言うことなのですが
宮崎で3月24日から12月4日まで
家中の窓を閉め切って
27度以上になったらエアコン冷房する人がいるのか
鉦や太鼓で探しても無理
この時期なら盛夏を除けば誰もが窓を開けるなりなんなりしますし
人がいない部屋なら何もしません。
冷房負荷は上記のように計算されますから
計算上では大きな数値になります。
原因はSimHeatと呼ばれる
国が20年以上前に作ったソフトですが
いろんな制度がこのソフトの計算結果に合うように作られているので
誰もが問題があると分かっていてもなかなか変えられない。
という極めて日本的な問題があります。
ということで
暑いのですから冷房負荷なんて気にせず
エアコンで涼んでください。
参照文献
エコ住宅 Q1.0-X BOOK2012年版
監修 鎌田 紀彦
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