社長ブログケヤキの木の下で
2021年12月15日
それなりに その2
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日も氷点下の美濃地方
いよいよ冬本番の寒さです。
が、日中は日差しがあれば相当程度暖かく、
マンションの中階(上下左右に隣室がある)同様日射を十分とれ、
それなりの断熱性のある家なら
恐らく昼間は無暖房で大丈夫でしょう。
建物の日射熱取得率、
専門的な用語で言うと ηAh(イーターエーエイチ)
これは暖房期、つまり冬に取得できる熱を表す言葉です。
冷房期つまり夏は ηAc(イーターエーシー)
ヒートのhとクールのCです。
窓からだけでなく日射から得られる熱は
屋根や天井、壁からも入ってきます。
窓から入る熱の計算式は
窓の面積×方位係数×ガラスの種類×外の庇や遮蔽物
外の庇や遮蔽物を無視して単純にすると、
窓面積×方位係数(東西南北どこにある窓か)×ガラスの種類(ペアガラスか一枚のガラスかあるいはLOW-Eガラスかなど)
この方位係数は住んでいる地域で決まっています。
出典:建築研究所資料
一番上段の1から8の数字は地域を表してます。
6地域の南面、暖房期の係数は0.936
屋根を1としてますから
その93.6%ということになります。
西の窓は0.523ですからほぼ半分くらいの熱が入ります。
南向きの掃き出しサッシ(1.6mx2.0m)
凡そ3.2m2の面積があります。
2ヶ所あると6.4m2ですが
真冬のお昼頃だと太陽高度は30度ちょっと
直射日光が当たって1m2あたり80wの熱が入るとすると
(ガラスの種類で変わりますが)
合計で6.4㎡2×80W=512wと言うことになります。
Q値が1w/m2・Kで、家の面積が100m2(30坪)とすると
512/100=5.12
家全体の室温を5.12度上昇させることができます。
Q値が1.5なら(Ua値0.43)
512/150=3.4度
Q値が2なら(Ua値0.58)
512/200=2.56度
Q値が2.7なら(Ua値0.87)
512/270=1.9度
性能の良い家なら掃出しサッシ二つで5度ですから、
下手な暖房器具より断熱性能ということになります。
念のため付け加えると
この5.1度の上昇は掃き出しのある部屋だけでなく、
家中であることを忘れないでください。
閉め切ったリビングであれば・・・(*’ω’*)
ということになります(笑)
建物の配置や設計にもよりますが、
冬季に南面の窓に日射が当たるようなら
窓を大きくするとお得で暖かいい家になります。
断熱性能が普通の家はそれなりに
断熱性能の良い家は更にお得で暖かい家になります。
Category
- 家づくりのたいせつな話(517)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(418)
- 温熱環境(208)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(93)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(177)
- 古い民家の再生(80)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(7)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(67)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)