社長ブログケヤキの木の下で
2023年3月3日
強い風の吹く地域に家を建てる人は
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝も氷点下の美濃地方。
日中は3月らしく、
それなりに暖かくなりそうです。
昨日は朝から大垣市
土地の分筆の立ち会いに行ってきましたが
伊吹おろしで風が強く、
体感気温は相当低く感じました。
昨年建てた羽島の家も大垣市の隣、
伊吹おろしの強い所でした。
昨日の大垣市の風速を調べてみると
立ち会いをしている時間帯の
最大瞬間風速は10m越え
午後からも12mから13m
夕方には15mを越えていました。
家の気密つまり隙間相当面積における漏気と
外で吹く風の強さ(風速)の関係は
比例関係にります。
少し前の昭和な家で
気密が5cm2/m2としたとき
風速が6mの風が吹くと
住まいの換気は1時間当たり2回(1種換気)
これに、計画換気の0.5回が加わると
1時間当たり2.5回の換気となります。
実はこれに温度差による換気も加わりますから
気密の取れていない家では、
計画した換気の
5倍程度の換気がされてることになります。
今時、C値が5の家なんて
建てられていないだろう?
私も多分5は無いだろうと思いますが
C値3は意識しなければ簡単に出てしまうレベル。
これだと
換気回数は1.2回程度
計画換気を加えて1.7回
計画した換気の3倍強でしょうか。
ただ、伊吹おろしは風速10m越え、
昨日のように最大瞬間風速は15m、なんてことも。
外部の風速が6mを越えるような時
室内に外気が入ってくるわけですが、
住まいの構造を考えれば
外部の冷たい風は
室内には入ってこなくても
壁の中や小屋裏、下屋にも
同様に入っていることが分かります。
断熱材の外側だから
いくら風が吹いても大丈夫かと言うと
そうではありません。
壁の中に入っている
断熱材に接して
強い風が通れば
断熱材の外側が冷やされることになりますから
熱の移動が起こります。
断熱材の熱還流率の数値は
静止空気の中で出したものですから
当然その数値は下がっていくことになるわけです。
ただ、断熱材の外側の通気層は
他にも役割がありますから
無くすわけにはいきません。
上記の事から強い風の吹く地域で
家を建てる方の対策は、
できるだけ気密を上げておくことと
断熱性については
余裕を持った厚みにすることでしょうか。
北海道住宅新聞 平成18年9月15日
出典 (有)北欧住宅研究所
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