社長ブログケヤキの木の下で
2011年9月29日
快適な環境 3
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
9月も今日を入れてあと二日、
もう10月ですね。
前期、後期と2期性の子供達は
期末試験の真っ最中です。
さて、人が快適に暮らせる環境はある程度の幅がありますが、
影響する大きな要素は二つ
温度と湿度です。
もちろんほかにもいろいろありますが
ここではその二つに焦点を当てます。
暑さ、寒さにストレスを感じないで
暮らせる範囲は
冬の室内温度18℃~23℃、
夏の室内温度25℃~27℃くらいが一般的に快適な温度と言われています。
湿度は体感気温に影響を与え、
一般には湿度が10%違うと
体感気温も1度違うと言われています。
つまり冬季、室内の気温が同じ18度でも
湿度が30%と40%では感じる温度が1度違うことになります。
これは室内の湿度が低いと
体の表面(皮膚)から水分が蒸発します。
水分(汗)が蒸発する時に体の表面から気化熱を奪います。
そうすると人は寒い、涼しいと感じます。
逆に湿度が高いと
体の表面からの水蒸気の蒸発が少なくなります。
室内に加湿器を入れ30%から40%に相対湿度を上げれば
それだけ体から奪われる気化熱が少なくなりますから
人は同じ温度でも暖かいと感じるわけです。
ところが
一般に冬は乾燥しています。
異常乾燥注意報は今年の冬も何日も連続して出るほど。
でも、天気予報では相対湿度70%と言っています。
冬季、気温5度で70%の湿度は絶対湿度4g
これは
夏季、気温30度の時の湿度15%に相当します。
湿度15%と言うのはかなりの乾燥度ですね。
お肌もカサカサになるはず、
皮膚の表面からどんどん水分が蒸発しているわけですから。
当然、服を着ていても体中から水分が蒸発しているわけですから
体中から気化熱が奪われていきます。
つまり、寒い!
冬季、家の中でも加湿器を入れると
その部屋の湿度は上がりますが、
家の外は異常乾燥状態ですから
いくら加湿してもどんどん水蒸気は屋外へ逃げていきます。
もちろんこのとき水蒸気は壁の中を通りますから
加湿をすればするほど
壁の中で結露を起こす事になります。
冬季、
家の中の気温を18度以上に保ち
尚且つ、湿度がせめて50%以上に保てると
ひとは冬に快適にすごせます。
でも湿度が30%程度なら
気温は21度以上にしないと快適とはいえないでしょう。
エアコン(水蒸気は出ません)やファンヒーター(水蒸気が出ます)で
気温を上げる事だけでなく
湿度を上げる工夫が冬を快適にします。
でも、
壁体内やサッシがびっしょりになるほどの
結露のことも考えなければなりませんし
同時に2時間に一回、部屋中の空気を入替え
新鮮な空気に換気しなければなりませんから
加湿をしてもマッチポンプです。
室内の湿度を上げることは
実はとても難しいのです。
これらを回避しながら
同時にエネルギーコスト(暖房代)の
かからない建物が求められています。
暖房機の温度設定を上げれば
それだけ電気代や灯油代が上がるわけですから。
快適にするには建物自体の性能の向上と
そこに住む人の暮らし方にも工夫が求められます。
安価で快適に過ごせる冬は
意外になかなか難しいようですね、
でも、
住宅の基本性能である、
気密、換気、断熱、冷暖房システムが
そろった家ならそれが可能です。
それでは
皆さん、また明日。
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