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社長ブログケヤキの木の下で

2020年10月19日

冬の室内の暖かさはUa値で全てわかるわけではない



おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は11度の美濃地方
薪ストーブまではまだですが
朝晩のエアコン暖房は必須となりました。
と言っても
高性能な家ではまだ暖房していないというところもあると思います。
学校や出勤で外に出て初めて
あら、こんなに寒いと気づいて慌てて上着を取りに戻るというのは
よく聞く話です。
朝晩と昼間の寒暖差が大きいこの時期。
日射の豊富な太平洋側では
高性能な家では昼間の暖かさを
家の中に取り込むことで
外気温が下がっても暖かさを持続することができます。
もちろんそこには断熱や気密、日射、換気と言った要素も絡んでいて、
決して断熱だけよくすればいいという訳ではありません。
日射取得は自然からのプレゼントで
お金がかかるわけではありませんから、
設計の工夫でプレゼントをたくさん貰うことができます。
そのためには
南向きの窓を大きくすることになりますが、
実は窓を大きくするとUa値は大きく、つまり悪くなります。
窓と壁を通る熱を考えてみれば
お分かりになると思いますが、壁の方が圧倒的に熱を通しません。
サッシのほうが熱をよく通します。
コールドドラフトと言う言葉があるように
ガラス面を冷気が下りてくる現象も起こるくらい、
壁に比べればどんなサッシでも、たとえトリプルガラスでも、
壁の断熱性の方が優れています。

でも家の中を一定の温度、例えば20度で家中24時間暖房しようとすると
南の窓を大きくすると暖房費は安くなります。
Ua値が悪くても暖房費は安くなるんですね。
南の窓を大きくするとUa値は悪くなりますが、
暖房費は下がるということになります。
日射の豊富な太平洋側に新築を検討される方は
設計者と相談してみてください。
経験や勘ではなく、数値で示すことができます。
南側の窓の数やサイズ(幅や高さ)には根拠があります。
窓の大きさをワンサイズ大きくしたら
どれだけ暖房費が下がるか
室温はどう変化するか
それにはいくらかかるのか
住まいの温熱計算のできる工務店や設計事務所なら
どこでも出してくれます。
Ua値は一つの指標になりますが、
暖房費や室内の暖かさまでは分かりません。
夏の日射遮蔽もセットで考える必要がありますが、
その話は別の機会に。

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