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社長ブログケヤキの木の下で

2022年6月15日

明治な基準


おはようございます、

紙太材木店の田原です。
梅雨に入ったとたん、雨が続きます。
洗濯同様、住宅の外部の工事も難儀する時期になりました。
昨日TVで
「もはや昭和ではない」と言っていました。
男女共同参画白書に出ているそうで、
多くの人の生き方が多様化していることを
様々なデータで解説しています。
その中に男女の寿命も出ています。
90歳時の生存割合は
女性52.8%
男性28.1%
95歳時の生存割合は
女性27.9%
男性10.5%
平均寿命は
女性87.71歳
男性81.56歳
死亡年齢の最頻値
(最も多い頻度を示す値の事)
女性93歳
男性88歳
30歳を少し超えたあたりで家を建てた女性は、
半分以上の方が60年ほどその家に住むことになります。
60年と言うのは随分長い時間です。
住まいの設備機器のほぼすべてが、
交換されます。
ユニットバスの寿命を20年とすると
50代と70代の2回ですが、
70代で交換した後それを20年使うと90代…
60年後は今より寿命が延びているでしょうから、
恐らく3回目のユニットバス交換もあり。
冷蔵庫もIHやガスコンロも3回転以上。
トイレは大体13年前後が寿命となると、5回ほどでしょうか。
便座だけ交換できるか、
本体ごと交換しなければならないかで、金額は随分違ってきます。
便器+便座だと、20万ほどはかかるでしょうか。
エアコン(10年)×台数
給湯器(15年)(ガス、灯油、ヒートポンプ)
換気装置(10年~15年)
それ以外にも外壁や屋根の補修や葺き替えetc
忘れてならないのは、サッシもです。
サッシの交換なんて聞くと
交換するの?となりがちですが、
60年という長いスパンで考える必要があります。
60年前は1962年で東京オリンピックの年。
築60年の住まいというと
今の若い世代には、古民家の感覚でしょうか。
自分の両親が生まれた時代ですから、
感覚的には遥かかなたの住まいのサッシ。
設備機器のように単に設置してあるようなものは、
比較的簡単に交換できますが、
建物本体に組み込まれたサッシのようなものの交換は
難易度が上がり、費用も比例して上がっていきます。
省エネ性を上げたり一次エネルギーの消費を下げるための工事となると、
建物本体の性能を上げる必要がありますから
断熱材を交換したり、気密を高めるための気密工事が必要になります。
その他にも耐震性を上げるための工事もありますし、
天井裏に配管された給気配管の交換も
想定しなければなりません。
住まいを30年というスパンで見るか
60年で見るかであれば、
60年で見る必要があります。
設備機器の交換だけでも大変なのに、
省エネ性や断熱性を上げたり
一次エネルギーの消費を下げるための工事なんて…
と思われるかもしれませんが、
性能が低い家であれば
そんな工事が必要になる時代になりました。
13日に改正建築物省エネ法が国会で可決されました。
法律で断熱性の最低基準が決められましたから、
それ以下の断熱性の建物は既存不適格住宅となります。
耐震性の基準でも
現在の耐震基準に満たない建物は既存不適格ですから、
断熱性でも同じ判定となります。
もちろん、60年と言うスパンを考えると​​
耐震基準も順次引き上げられていきましたから、
断熱の基準も同様に順次引き上げられると考えるべきでしょう。
新しく最低基準となった
断熱性能等級4は平成11年に制定されましたが、
感覚的にはそれは昭和の基準です。

昭和に生きた方の方の感覚からすると

それはある意味、明治の基準でしょうか。


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