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社長ブログケヤキの木の下で

2011年12月18日

プラスチック系断熱材の経年変化

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
曇りの予報でしたが
少し雨が降ってます。
雪になるかこのまま雨かというような雨です。
昨日は朝からLixil、パナソニック、薪ストーブの
ショールーム巡り
ストーブはアンデルセン最大機種の
デファイアントになりました。
私もマキコDX用のグラスクリーナーを購入
帰りにキムチ鍋用のキムチとナムルを買って帰りました。
さて、朝から出かけてましたので
昨日のブログの
「現場発泡ウレタンフォームの補正係数」
同業の方にはよくご理解頂いたようですが
一般の方にはちょっと説明不足
もっと分かり易く書いてと
ご要望を受けました。
朝の出発まで時間が無くて
取り急ぎ書きましたので
少し書き足りないなぁ
などと自分でも思ってましたので
反省しております。
もう少し、出来るだけわかり易く
お話ししますね。
プラスチック系断熱材の熱伝導率が、
経年変化で劣化することは知られていました。
それがどの程度なのかを
IBEC (財)建築環境・省エネルギー機構が
2009年 5月の「住宅省エネ基準の解説」の第2版で
発表しています。
それが昨日の数字で
補正係数として出されています。
もう一度書くと
                補正係数
・ビーズ法ポリスチレンフォーム 0.98
・押出法ポリスチレンフォーム  0.88
・硬質ウレタンフォーム     0.81        
・現場発泡ウレタンフォーム   0.75   
・フェノールフォーム      0.92  
・ポリエチレンフォーム     0.99
式はこちらですから
興味のあるい方は見てみて下さい。
こちらも参考になるかもしれません。
現場発泡のウレタンフォーム
補正係数は0.75です。
現場発泡のウレタンフォームの
熱伝導率は0.033(w/m・k)ですから
式により
0.033/0.75=0.044
25年後のウレタンフォームの熱伝導率は
0.044と最初に施行したときから
33%のダウンとなっています。
これは30才で家を建て
ウレタンフォームを吹き付けると
25年後の55歳の時に
断熱材の厚みが3分の2になってる事と同じになります。
さて現場発泡ウレタンフォームには
2種類の吹き付け方があります。
一つは
壁の厚み(例えば2x4なら89ミリ)以上に吹き付け
壁の厚みから余分に出ているところを
カッターなどで切り落とし
壁厚一杯に吹きつけるもの
これだと89ミリの厚みに断熱材が葺き付ける事ができます。
もう一つは
上のやり方だと
材料も余分にかかりますし
切り落とす手間もかかりますから
吹き付けるのは5センチ程度にしておくものです。
これだとコストも抑えられますし
ある程度の気密も保つ事ができます。
施行業者は
5センチで十分です、
気密も取れて値段も安いですよと
ほとんどこの施行方法を勧めます。
熱伝導率の単位はW/m/K  
mというのことから
厚さ1mの断熱材を伝わっていく熱量です。
現場発泡のウレタンフォーム
熱伝導率 0.033W/m/K
25年後、
劣化して
0.044W/m/K
厚さが1mでの数字ですから
実際の厚さ89ミリであれば換算して0.494W/m/K
5センチしか吹いてなければ
0.88W/m/K
今から25年前のグラスウールの断熱材(1985年当時)
厚さ55ミリで0.05W/m/K
55ミリですから
その厚さに換算すると
0.91W/m/K
つまり
現場発泡ウレタンフォーム
5センチ程度の吹き付けをすると
25年後(2035年)に今から25年前(1985年)の
一番安い55ミリのグラスウールの断熱材と
同程度の断熱性しかなくなってしまいます。
つまり25年後に比較すると50年前の断熱性ということになります。
あなたが30才で家を建てると
55才の時には33%断熱性は落ち
更に20年経った75才頃にはどれだけ落ちているか。
現場発泡のウレタンフォーム
気密もとれて良さそうですが
問題有りです。

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