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社長ブログケヤキの木の下で

2014年5月14日

性能の良い住宅での換気

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
前回の続き
エアコンのフィルターの掃除さえままならないのに
換気装置のフィルターの掃除なんて
はっきり言えば誰もしない。
ユーザーである施主の責任で行うというのが
メーカーや実務者の意識だけど
はっきり言えば恐らくしないだろうということも
意識している。
都合のいいことに
掃除しなければフィルターは目詰まりして
実際の換気は少なくなる。
つまり
換気量が減って室外から温度の低い空気は入りにくくなるわけで
実は部屋は温かくなる。
もちろん結露は幾分多く発生するが
3日に一度のフィルター掃除なんて
よほどマメな旦那さんや奥さんでない限りしない。
フィルターに花粉やダストが溜まってないのは
単に目詰まりして空気が通ってないだけの話
あるいはC値(家の隙間)が悪くて
家の他の隙間から空気が入っている可能性もある。
「うちのフィルターは掃除しなくても随分綺麗」
なんてのはその典型ということになります。
数年前までは
前回紹介したコラムの件が関係者の間ではよく議論されましたが
世は省エネ、パッシブハウスブーム
不都合な真実はなかったことに
あるいは既に解決されたことに
benign neglectされてる状態
パッシブハウス、あるいはQ-1X住宅を建てようとすると
換気による熱交換は必須となります。
断熱材やサッシの性能だけをいくら上げてもちょっと難しいわけで
この熱交換を上記のコラムに書いてあるようなリスクを回避しつつ達成しなければなりません。
熱交換式の換気装置でしようとすると
フィルターと給気ダクトのメンテナンスを解決できませんが
建物の構造を利用することで
つまり設計上の工夫と換気装置の改善で
二つの問題を解決したのが
オカトミのDSDDを使った百年の家プロジェクト
これは製品だけでなく
設計も含めた家全体のシステムとして考える必要があります。
詳細は各地の百年の家Projectに参加しているメンバーにお尋ね下さい。
今後、優れた熱交換式の換気装置が開発され
フィルターや給気ダクトの問題が解決されるかもしれませんが
今のところ近畿大学の岩前教授が言うように
省エネ優先
「今後しばらくは省エネ住宅の方向性と
良質な住まいの方向性は異なるものとなるであろう」
という状況が続きます。
ブームに流されるのではなく
ちょっと立ち止まって周りを見回すと
良質な住まいの方向性が見えてきます。

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