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社長ブログケヤキの木の下で

2016年9月30日

学校では教えてくれない住宅性能

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨夜から朝と晩の寒さがワンランクアップしたようで
空気に冷たさを感じます。
この9月は台風と雨の印象しかなく
夏前の長期予報でいっていた厳しい残暑は微塵もありません。
さて、以前お話しした
Heat20 設計ガイドブック Plusが届きました。

左は昨年発売されたもので2015年版
右が今月発売された2016年版
2016年版では
「Heat20が目指す住宅の気密性能」と題して2pがさかれています
グラフで気密性能が0.5、1、2、5、10、15の場合の漏気量や
時間当たりの暖房負荷の変化など
分かりやすく解説されています。
2.3年前に比べれば気密の重要性もある程度認識されていますが
一般的にはそれほど浸透しているわけではありません。
気密イコール息が詰まるとお考えの方もまだまだ多く存在するのも事実ですし
住宅建築携わる実務者の中にも否定的な人は巨万(ごまん)といます。
そんななかで推奨する気密レベルを明確にしたのは
ある意味時代の流れかもしれません。
気密が必要、必要でないというレベルの話ではなく
それは当たり前である、普通のことであると言っているわけです。
しかもただ気密シートを貼ってるだけじゃダメですよ、
きちんと気密をとってくださいと。
日本の学校では住まいのことについて
例えば住宅ローン金利についてとか
住まいの結露や断熱、換気などについてなど
何にも教えてくれません。
人が人生の中で最も長く過ごす家について何にも
そして大人になってある日突然
家のことを考えなければならなくなります。
基礎的な素養もなにもない白紙の状態で
プロの営業マンや実務者と向き合うことになります。
いきおい、流れの多くがデザインやインテリアになるのも致し方ありません。
しかし、住まいの大切な部分は見えないところにあるわけで
現状ではご自身で勉強していただくしかありません。
せめて中学校ぐらいで住まいの基礎なんて授業があると
違ってくるのかもしれません。
Heat20は実務者向けの本ですが
・あたらしい家づくりの教科書
・エコハウスのウソ(増補改訂版)
・最高の断熱・エコ住宅をつくる方法
などが一般の方にはおすすめの本です。
間違っても、いい家が〇〇〇 なんて特定の工法だけがよいとするような本は買ってはいけません。
住宅の工法にはいろいろありますし
特定の工法だけが優れているなどいうことはありません。
基本的な性能の比較であれば
Q値やUa値、C値、η値といった
自動車で言えば燃費(1Lのガソリンで何Km走るか)
にあたる数値がありますから
その数値を比較すれば一般の方でも簡単に家の性能比較ができます。
もちろん家は性能だけではありませんが
目に見えない、将来簡単には変えることのできない部分については
じっくり吟味する必要がありますし
ご自分でも知っておく必要があります。

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