社長ブログケヤキの木の下で
2023年4月7日
基本が大事
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
小雨が降って少し肌寒い美濃地方です。
雲が南から北へと流れています。
予報では南からの
生暖かい風が吹くと言っていましたが、
残念ながらそんなに暖かくありません。
本降りの雨も予想されてますから、
大垣の家の解体工事が気になります。
昨日は肥田瀬の家の気密測定。
いつもと違うのは
佐藤の窓、スマートウインを使っていることと
外壁側のコンセントやスイッチを
極力少なくしたこと。
これは住まい手の方の
使い勝手にも影響がありますから
必要なところはもちろんのこと、
外壁側にも取り付けます。
ただ、そこで一工夫して
気密シートには穴を開けないようにしました。
佐藤の窓は高性能な木製サッシで、
肥田瀬の家ではリビングの掃出しと
寝室の掃出しの2か所で使っています。
初めての設置でしたので
佐藤の窓を作っている佐藤さん自ら来て、
設置のお手伝いをしていただけました。
その時口を酸っぱくして言われたのが
サッシが取りつく床と柱の水平と垂直。
リビングのサッシは
幅が2.6m、高さは2.3mあります。
重さは正確には忘れましたが数百キロ
水平が出ていないと
サッシがその重さで変形し、
スキマができて気密が低下することになります。
床が水平でも柱が傾いていれば
スキマができますし、その逆も同じです。
この水平と垂直、
土台と柱だけ見ればいいわけではありません。
基礎の水平とも関係します。
基礎の水平の基準はプラスマイナス2ミリ。
基礎の完成後にレベルで、
基礎天端の高さを測ります。
プラスマイナス2ミリと言うことは
最も高い所と低い所では、
4ミリの差があることになります。
現場でのコンクリート打設と
レベラーというモルタルで
基礎の天端を仕上げるのですが、
プラスマイナス2ミリと言うのは現場作業の限界です。
この基礎の上に土台が取り付けられ、
ボルトで締め付けて固定されますから
基礎に凹凸があれば、
土台も同じようになります。
必要な箇所にはスキマ調整材を入れて
水平を確保することになりますし、
基準値より高い所はコンクリートの天端を
サンダーで削って低くすることになります。
こんな作業があったのですが、
おかげをもちまして気密測定は測定不能…
測定を始めてしばらくすると、
ピーピーと音がして異常を知らせてきます。
この異常は二つあって、
一つは隙間がありすぎて
測定できないことを知らせるもの
もう一つは隙間が少なすぎて
計測できないもの
じゃあ、どうやって測るのかと言うと、
故意に穴を開けるんですね。
今回は8cm2の穴を開けて計測。
既存の隙間とこの穴を開けた隙間の合計は
それなりに広いので、
機械で計測することができます。
この計測した全体の相当隙間面積から
故意に開けた穴の面積を引いて
C値を算出と言うことになります。
計算するとC値は0.1以下なのですが、
小数点2位以下は四捨五入ですから
0.1と言うことになります。
今回の気密測定で
それなりの結果が出たのは
気密シートに穴を開けなかったことと
サッシの取りつく箇所を含め
水平垂直を徹底したことでしょうか。
どちらがより効果があったのかは
今のところ分かりませんが、
サッシのメーカーによって
隙間の多いサッシがある
あるいは引き違いサッシは気密が良くないとかの
話しがあります。
ただ、川辺の家Dは掃出しサッシが、
6か所あります。
サッシはリクシルのエルスターXでしたが
C値は0.3
つまり、気密の良しあしは
メーカーやサッシの種類よりも、
基礎や土台や柱、窓台の水平垂直
サッシの取り付け方と言った
施工精度の方が
影響が大きいのではないかと感じてます。
高性能な住宅に限らず、
気密シートには極力穴を開けないこと
基礎や土台、柱や窓台の水平垂直
サッシの取り付け時の対角確認など
基本を徹底することが
建物の性能を担保することになります。
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