社長ブログケヤキの木の下で
2015年3月4日
ドイツの省エネ基準から学ぶ、日本の住宅の省エネ性能 クーラー アンドレア
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
ここ数日、雨が降ったり止んだり
年度末なのに現場の予定がずれ込み
調整に頭を悩ませています。
ただでさえ花粉症で頭の働きが悪くなっているのですから
(普段からだろというツッコミもありますが)
この天気、勘弁していただきたいものです。
さて、先日
「ドイツの省エネ基準から学ぶ、
日本の住宅の省エネ性能」
木Pointの講演会に行ってきました。
講師は日本パッシブハウスセンター、
ドイツ人女性の
クーラー アンドレアさん
日本パッシブハウスセンターのHPには
気密シートがどのように施工されているかの写真などもありますから
ご興味のある方はお訪ねください。
このような気密シートの貼り方を見てしまうと
日本の大部分で行われている
シーチは貼りさえすればいい、
断熱材は入れてればいい
というような工事がいかにも稚拙にみえてしまいます。
なぜそのような仕事になるかといえば
断熱材や気密シート(水蒸気の気です)の役割や目的が
実務者である、建築士や工務店、
HM、現場監督、大工さんなどに
充分理解されていないということにつきます。
講義の中で彼女が興味深いことを言ってました。
性能の良い家が本当に必要なのかという本質的な問いです。
パッシブハウスレベルになると
家庭で消費される冷暖房エネルギーが
全室冷暖房してほぼ現状の25%程度になりますが
それに見合う初期投資も必要となります。
近代の岩前先生は健康性の観点から
その他にも20年で建て直される日本の住宅の環境への負荷の観点から
経済的な資産価値の観点(世代が変わるたびに建て替える)から見ることもできますが
彼女はこのようなことも言ってました。
日本の家庭で消費されるエネルギーは莫大なものがあるが
それはすべて日本人が一生懸命働いて得たお金
日本のエネルギーはほぼ全て輸入に頼っているのだから
そのお金を全て外国にあげていることになる
日本で性能のよいサッシや、断熱材、
その他の住宅の性能を上げる資材を開発、生産、施工をすれば
いま、外国に行ってしまっているお金の75%は国内で回ることになる。
考えて見れば
何兆円ものお金が家庭で消費されるエネルギーとして
外国に行っているわけで
それもひとえに住宅の性能が悪いから・・・
性能の良い家であれば
子供や孫といった次の世代に継いでもらうことができますが
悪ければ多額の費用で改修するか
最悪の場合取り壊しとなってしまいます。
住宅の性能を上げることは
一人ひとりの日本人にとっても
また国富とい観点からも必要なことと考えます。
彼女の言っていた
パッシブハウスの概念
科学的な研究結果に基づいて
経済性のある
徹底した省エネ住宅を追求したら
品質の高い
快適で健康的な住まいの概念が
生まれました。
Category
- 家づくりのたいせつな話(513)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(413)
- 温熱環境(207)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(91)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(176)
- 古い民家の再生(80)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(6)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(66)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)