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社長ブログケヤキの木の下で

2018年12月12日

「全室暖房の場合 高気密高断熱の家だからと言って 暖房費は安くなりません。」という誤解

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QPEXによる住まい手向けのプレゼンシート
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
冷たい雨の朝ですが
事務所は昨夜の暖かさが残って22度で快適な室内環境です。
最近は住まい手と設計事務所あるいは工務店の間に入って
アドバイスをする職業があります。
プロと素人の知識の差、情報量の差が大きいので成り立つもので
一部の方々には重宝されているようです。
集客はメルマガ登録でされているので
私も一般的にはこのような人たちがどんなことを言っているか
興味があって2.3登録をしていますが
住まいの温熱環境に関しては
誤解をしているか或いは勉強不足と思われることを言われています。
「全室暖房の場合、高気密高断熱の家だからと言って
暖房費は安くなりません。」
高気密高断熱という使い古された言葉の持つイメージは
一般的にはそれほど高くありません。
20年前、30年前からある言葉で
実はその言葉の定義がありません。
高断熱と言うのはUa値やQ値がどれだけ以下
高気密と言うのはC値がどれだけ以下
という決まりが残念ながらないんですね
ですから誰でも使い放題の言葉で
たとえスカスカ住宅でも
言ったもん勝ちです。
新住協では
国の定める省エネ基準住宅をベンチマークに
全室暖房(24時間 家中を)した時に
その暖房費が省エネ基準住宅の50%以下ですむものをQ1住宅と名付けています。
そしてQ1住宅にもレベルを付けていて
暖房費が40%以下で済むものをレベル1
30%以下で済むものをレベル2
20%以下をレベル3
10%以下をレベル4
と分類しています。
(50%以下は準Q1住宅)
高気密高断熱の家自体は言ったもん勝ちですから玉石混合
石の説明だけで玉の説明をしなければ
住まい手は誤解することになります。
実務者(設計者、現場監督etc)でさえ
まだまだ誤解をされている方が多いのですから
一般の方は言わずもがな
少ない暖房費で暖かい家を造りたい方は
高気密高断熱という言葉ではなく
Q値やC値、Ua値という数字で判断する必要がありますが
その数値だけでは基準がなければ判断のしようがありません。
そういった意味では
新住協のQ1住宅の意味とレベルを知っていると
とても役立ちます。
(高性能な家のつくり手で新住協を知らないという人は恐らくいません)
設計者にこの家はQ1住宅のレベルで言うといくつですかと聞いてみて
答えられないようなら
暖かさと暖房費はあまり期待しないほうがいいでしょう。
それは耐震等級で何等級ですかと聞いて
答えられないのと同じことです。
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