社長ブログケヤキの木の下で
2018年12月14日
付加断熱の新しい手法 鎌田教授の講習会
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
快晴ですが
放射冷却でとても寒い美濃地方です。
先日、新住協の鎌田先生の講習会があって
壁の付加断熱の強化の仕方を教えていただきました。
付加断熱は一般的な壁の外側にもう一つ壁を作って
壁の断熱を強化する手法で、
厚さが10cm程の断熱材を壁外側に付けることになるので
充填された断熱材と合わせて壁の断熱材の厚さは20cm程になります。
紙太材木店でもここ数年はほぼ8割の方がこの付加断熱をされますし
私の友人の工務店の多くも断熱性を意識されてるところは
同様な付加断熱をしています。
新住協ではこの付加断熱をする場合
外壁側に付加する断熱材にはロックウールやグラスウールと言った
無機質な材料を使うことを推奨しています。
これは火災時のリスクを減らすためで
ロンドンの高層ビルの火災は記憶に新しいところですが
ウレタンの断熱材など石油化学製品の断熱材は
一旦火が付けば自消性があっても火源があれば燃えていくからです。
今回、鎌田先生から教えていただいた断熱手法は
スタイロフォームやフェノールホームと言った
石油化学製品の断熱材を付加断熱に使う手法です。
秋田県の新住協のメンバーが既に行っているもので
スタイロフォームやフェノールホームと言った
石油化学系の断熱材を
不燃系のロックウールやグラスウールの断熱材で覆ってしまうやり方です。
これにより石油化学系の断熱材の弱点である防火性能を確保しています。
結露計算はまだしていませんが
既に秋田で実践されていることから心配はないでしょう。
どんな断熱材でもそうですが
室内側、つまり人がいる側の壁に断熱材が密着していることが大切ですが
形が決まっているスタイロフォームやフェノールフォームを
壁や床に密着させるにはそれなりの工夫が必要です。
今回の手法はロックウールやグラスウールで覆ってしまうので
断熱材を隙間なく壁に密着させることも容易にできますし
施工性も良さそうです。
性能は遅かれ早かれ一般化し陳腐化しますから
いつまでたっても技術者には勉強が必要で終わりはありません。
一般の方には朗報ですが工務店の担当者はぼやぼやしていられません。
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