社長ブログケヤキの木の下で
2018年2月14日
古い町家にみる素材のよさ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
久しぶりの快晴
もちろん放射冷却で氷点下ですけど
雲一つなく気持ちよく晴れ渡っています。
屋久杉の稲子(イナゴ)天井
今年最初の仕事は
介護保険を使った介護リフォームで
玄関の段差の解消と手摺の取付工事でした。
その家は昭和4年に紙太材木店で建てさせていただいた家で
亡くなった父の友人の家です。
外観も杉板張りでレトロな雰囲気を醸し出していますが
道路からは一歩中に入っていて植栽もあるので全景は道路からは分かりません。
玄関も広々としていて
ソファーを置いても余裕があるほどです。
木部も時を経た風合いというものが感じられますし
玄関の土間は三和土(たたき)です。
三和土と言っても今の方はほとんどご存知ないと思いますが
玄関の床にタイルを貼るようになる以前は三和土でした。
これは土に消石灰とにがりを混ぜて、それこそそれを叩いて仕上げたもので
今でも古い農家の玄関に行けば見ることができますし
町家でもこの家のように古い家であれば三和土である可能性があります。
一見モルタルを塗って仕上げてあるように見えるので
気が無ければ気づきませんが
外壁に使われている杉板も家の中の廊下や壁の腰板や漆喰
それにこの三和土も家が建ってから90年も経っているのになんの不具合もありません。
新築を検討される方の中には
メンテナンスについて気にされる方もいますが
自然な素材を使い、しっかりした施工がしてあれば
それほど気にされることはありません。
外壁についてはほとんどの方がメンテナンスについてお尋ねになりますが
人工的に色を付けたものは紫外線により必ず劣化しますし
チリやほこり、カビなどもつきますから足場をかけて再塗装となります。
もちろんつなぎ目のコーキングも。
上の写真のような杉板なら
90年経ってもご覧の通りですし
90年後も杉板が無いなんてことは考えられません。
もちろん、90年間ノーメンテナンス
外壁に杉板は超お勧めです。
Category
- 家づくりのたいせつな話(513)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(413)
- 温熱環境(207)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(91)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(176)
- 古い民家の再生(79)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(6)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(66)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)