社長ブログケヤキの木の下で
2009年11月20日
買付け
こんばんは、
紙太材木店の田原です。
今日は、大口町の木材市場へ
O様邸の胴差し、梁、桁などの
材料の買付と番付に行ってきました。
これは真壁造りの家では非常に大事な事で
梁の向き、上下左右(根元と末)(木表と木裏)
木肌の色合い(山や年代が違うと全く異なります)
節の出具合などを考慮して
部材の一山の中から選んでいきます。
松田大工さんや市場の関係者と相談しながら
どの部材を家のどこに、どの向きで使うか
検討していくことになります。
買付けに必要な部材は東濃檜で
背が1尺で4mが2本、5mが8本、6mが2本
背が8寸で5mが4本、4mが4本
化粧鴨居7寸2mが1本です。
そのほかに地松で
地棟、胴梁8m末口30センチ各1本
丸太梁4mが7本
栗の土台
1尺角の大黒柱がありますが
これらは事前に選んでもらっておいて
現品確認をします。
下の写真は皆で玄関の鴨居を選んでいるところです。
玄関の鴨居は、下からも
家の外からも、中からも見えますので
節の無い3方無地のものを選びますが
色合いや木の目など全て異なります。
でも、関係者が見れば
ほぼ皆同じもので意見がまとまります。
節が無くても艶が無く美しくない木や
色合いが悪い木などは選別していきます。
これは、山の北側に生えているか南側に生えているか、
地味が痩せているか肥えているか
南に向いた面か北向きの面か
などにより異なります。
大変なのはやはり梁で
あっちへ行ってひっくり返し
こっちへ来て倒したり、
6m×1尺×4寸の材料は
重さが200キロ以上ありますから
想像以上に大変ですね
背が30センチありますから
生育年は約80年です。
これは、大黒柱
1階部分は四方無地となります。
ほぼ天然木に近いとてもいい大黒柱です。
これは土台に使う栗です、
最近はフィンガージョイントの栗土台もありますが
無垢材でこれだけいいものは最近なかなかありません
「化」と書いてある上の2本は
玄関内部で使う化粧土台です。
ほんのりと赤みがかってますが
栗の心材です。
岐阜の東白川のものですが、
4mものの栗の赤身の土台が取れる木がまだまだあるんですね。
地棟、胴梁もご紹介しましょう
荒皮を剥いた状態ですが
建前までにもう少し美しくなります。
以前ご紹介しましたが
既に、破風や垂木、裏甲などの加工は済んでます、
明日からは柱の加工に取り掛かりますので
また、報告させていただきます、
楽しみにしててくださいね。
今日は特別市があって
営林署の国有林も出されてました。
普段なかなかこれらの材は見る機会がありませんので
ちょっとご覧になって下さい。
300年ものの木曽檜です。
立米単価は100万は下らないでしょう。
こんな檜が山のように出ていました。
名古屋城、本丸御殿の復元に
7寸角、四方柾の檜が120本必要で
現在半分ほど集まったということです。
このサイズで四方柾を取ろうと思うと
木の直径は恐らく、90センチ以上必要でしょうね。
既に、薬師寺の大改修の時に日本には必要な檜の材料が無く
台湾の高地の檜を使ってます。
伊勢神宮の式年遷宮にも
大量の檜が必要ですが
日本の林業行政には?のつくことが多々あります。
今、私達家づくりに携わる者は
自分達でできる事は何なのかを考え
家づくりと山づくりを考える必要がありそうですね。
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