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社長ブログケヤキの木の下で

2022年2月4日

杉の床材でも

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おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今日は立春、暦の上では春と言いうことになりますが、
この週末の土日は寒波で雪の予報が出ている美濃地方。
昨日も、時折小雪が舞ってましたから
まだまだ寒さは続きそうです。
先週、新しい床材のサンプルが送られてきました。
岐阜県産材の杉です。
一般に無垢の床材と言うと
国内産の杉や桧を除けば
輸入品のオークやメープル、ラーチと言ったところでしょうか。
床材の場合、厚みや巾、節の有無、板目柾目等で等級が分かれていて、
値段も千差万別です。
もちろん、杉や桧の床材もそうですが
国内物の場合は産地によっても違いが出ます。
同じような等級で節があって厚みや巾も同じでも、
岐阜県産と四国や九州のものでは
値段が違ってきます。
表面のつやとか色合いが違いますし、
大きく違うのは年輪です。
実務者の間では目が詰まっている、というようない方をしますが、
同じヒノキや杉でもどこのものを使うかの判断の基準の一つは
その年輪の細かさです。

室内でも土足生活の海外では
床のフローリングは堅い木が求められます。
日本人の生活は原則、靴を脱いでの生活。
生活様式が欧米化し、日本的なデザインは一切ない家でも
靴だけは脱いでいますから、ある意味面白いですね。
本人は素足で生活しながら
俺の家は日本的なものは一切排除した、
ホテルライクなデザインだと思っているかもしれません。
靴を脱ぐと足の裏が直接床材に接することになる日本の生活では、
デザイン的な面を除けば
それほど堅い床材である必要はありません。

必然的に身近にある桧や杉の板が床材として使用されるわけです。
そんな中でも
温暖地で育った杉やヒノキは寒冷な地域よりも成長が早く、
それが年輪の幅となって現れます。
冬と夏の成長の早さの違いによって年輪ができるわけですが、
早く成長する夏の幅が温暖地と寒冷地では違ってきます。

寒冷地で1年で2ミリ太くなる木と
温暖地で1年に8ミリ太くなる木では、
床材にした時のキズの付き易さや深さが違ってきます。
土足生活ではない日本の住まいでも
長年使用していればキズはついていくわけで、
温暖地の杉や桧の床材に比べ
寒冷地のもののほうがそれが目立ちにくい。


左と右では厚みが違って

30ミリと15ミリですが、
夏目の幅が異なるのが分かります。
床板を貼ってしまえば違いは判りませんが
断面を見るとその違いが分かります。
無垢材であればキズなんて気にしないよという方、
値段優先という方であればどちらでも大丈夫。
でもね…という方はこの違いを知っておいて損はありません。

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