社長ブログケヤキの木の下で
2023年11月22日
知るべきなのは
- おはようございます、
紙太材木店の田原です
昨日の朝は3度を下回ってましたが、
今朝は6度台…
なんだか暖かく感じるから不思議なものです。
- 先日、新住協の事務局から
10月の総会の資料が送られてきました。
議決書や基調講演の資料、
それに会員名簿などですが
その中に Q1.0住宅マスター会員制度の
改定のお知らせがありました。
従来はQ1.0住宅を建設し
図面とQPEXで計算したものを提出し、
審査を受けるというものでした。
Q1.0住宅であれば
どのレベルでもよかったのですが
今後はレベル3以上のを条件とするとあります。
- Q1.0住宅のレベルと言うのは
Ua値やQ値で決めるのではなく、
1m2当たりの熱負荷で判定します。
省エネ基準住宅の
120m2のモデルプランに対して、
床面積当たりの熱負荷がどれだけになるか?
熱負荷なんて言うと分かり難いですが
暖房費と考えて頂ければいいです。
その暖房費が
国の定めた省エネ基準住宅の
エネルギー消費量の何%になるかを
基準にしてます。
レベル1で40%以下
レベル2で30%以下
レベル3で20%以下
レベル4で10%以下
レベル3になると
20%以下ですから
どういうことかと言うと
冬の間ずっと
家全体の室温を20度にした時に
省エネ基準住宅で例えば12万円かかるとすると
その20%ですから
2万4千円で済むということです。
11月から翌年の4月頃まで
冬の間ずっと24時間暖房した時の金額です。
6地域で付加断熱すれば
レベル2くらいまではいきますが、
(それでも30%以下になります)
レベル3となると
単に付加断熱すればいいとか
トリプルガラスを使えばいいわけでは無く、
プラスアルファの設計や工夫が求められます。
- ある意味、設計の難易度が高くなります。
サッシや付加断熱は
Ua値の数字をよくするには貢献しますが、
負荷を軽減させるには
更なる工夫が求められます。
G2やG3、Ua値や断熱等級は
ある意味単なる数字や数値。
住まい手が知りたいのは
知るべきなのは、
その家に住んだ時の暖房費や冷房費が
いくらかかる家なの?
- Sumoの編集長の池本さんが
10月に英国の性能表示の
実態調査に行った時のことを
FBで公開されていますが、
英国では賃貸物件の性能を
7段階(A~G)に分けて評価して、
下位のF,Gは賃貸禁止。
ロンドン市内では1割程度が該当するとか。
2025年からは上4番目の
D以下も禁止にしようとしていたけれど、
現在の経済状況から延期にしたとか。
エネルギーがどれだけ消費される家か
評価の基準はそちらです。
Ua値が0.3でも、レベル3にならない家は相当あります。
- SNS上では様々な議論がありますが、
その多くは実名で発言しているわけではありません。
昨日、あるサイトでは
適正なC値は0.7であるというような議論がされていました。
なんのエビデンスもありませんから、
声を大きくした人の意見が通ってしまいます。
スマホを開けば、ネット情報は溢れかえっています。
Ua値にしても等級にしても
何を表しているのか
その本質は何なのか
その目的は何なのか
熱の出入り表す数字や数値、等級が
なぜ必要なのか
その目的を考えると
見えてくるものがあります。 - .
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