社長ブログケヤキの木の下で
2011年11月23日
寒く感じるということ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
いよいよ冬も近くなり
初氷もすぐそこですね。
さて、昨日相対湿度のお話をしました。
同じ湿度80%でも
気温3度と32度では
空気中に含まれる水蒸気の量は何倍も違うというお話でした。
その結果
気温3度で80%は
超乾燥状態でしたね。
人は気温が低ければ
寒いと感じます。
当たり前ですね(笑)
でも
この比較はどうでしょう、
同じ室温17度の部屋で
湿度70%と
湿度25%では
どちらが低く感じるでしょう。
なんとなくわかりますね、
湿度が高ければじとじとするから
70%のほうが高く感じ、
25%のほうが低く感じる。
計算がお好きな方はこちらをどうぞ。
簡単に言えば
汗をかいて肌の表面が濡れている状態で
そこに風が吹くと水分が蒸発する時の気化熱で
肌の表面の熱が奪われ涼しく感じるということです。
蒸発すると
熱を奪われ温度が下がる
身近にも例があります。
例えば
薪ストーブの薪
3年ほど乾燥させますが
これは木の中の水分を出して
乾燥させるため
水分の多い薪を燃やすと
木の内部の水分が燃やされ蒸発する時に
熱を奪っていきますから
暖かくありません。
いくら薪をくべても
炎が出ていても
「おかしいなぁ」
となります。
建築現場
最近は部屋の内部の仕上は
漆喰や珪藻土などの塗り壁
注意書きに
気温が4度以下では施行しないで下さいなどと書いてあります。
なぜでしょう?
0度なら凍るかもしれないけれど
4度くらいなら凍らないから大丈夫
新米の現場監督はそう考えるかもしれません。
これも先ほどのお話と同じ
水で練った漆喰や珪藻土は
水分が蒸発する時に熱を奪っていきますから
その表面温度が下がります。
4度以下では凍結する可能性があります。
冬の現場で塗り壁をした直後の部屋に入ると
更に一段と寒いところ、冷蔵庫の中に入るように感じます。
以上は建築現場のお話ですが、
蒸発する時に熱を奪う
というわけで
同じ気温でも
乾燥していると(風速が増すと更に)
皮膚の表面からの水分の蒸発量は増えます。
水分が蒸発する時に
周りから奪う熱の事を気化熱といいますが
乾燥していると
体から気化熱がたくさん奪われますから
人は寒く感じます。
冬の室内は
出来るだけ相対湿度を上げると
より暖かく感じます。
出来れば50%ぐらいにしたいですね。
もちろん換気もしなければなりませんから
1時間に0.5回の換気をして
相対湿度50%を維持する
でも、実をいうとこれ
とんでもなく難しいんですよ。
それでは
皆さん、また明日。
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