社長ブログケヤキの木の下で
2016年7月27日
紛らわしい気密シート vapor barrierとairtight sheet
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝も曇り空ですが雨は降っていません、
予報ではすっきりしない晴れに向かうようで
徐々に蒸し暑くなりそうです。
さて、室内側に気密シートを貼り
水蒸気の移動と漏気を止めるためのシート
建築用語の英語ではvapor(水蒸気) barrier
もう一つ空気を遮断するためのシートがairtight sheet
両方とも日本語では気密シートですが
混同されることが多い言葉の一つです。
建築で使う気密シートの主な目的の一つが
水蒸気の移動を止めること
室内側では生活の伴う水蒸気が常に発生しますから
絶対湿度の低い屋外に流れていこうとします。
でもその中間にある壁の中には断熱材があるわけで
厚さが10cmある断熱材を通り抜けるに従い徐々に温度は下がっていきます。
水蒸気が断熱材を通り抜ける前に結露を起こすと
断熱材が濡れることになりますから
濡れた断熱材の断熱性は相当程度落ちることになります。
もちろんカビなどの発生も懸念されることになります。
それを防ぐためのシートが気密シート
vapor(水蒸気) barrierです。
気密シートを貼るなどと言うと
窒息住宅などと揶揄されたり
家が呼吸しないから不自然、家が早く傷む
数年前までは真顔でこんなことを言う実務者や職人がいました。
ただ、最近は建築士の定期講習や
国の住宅省エネルギー技術者講習など
実務者にとって必須の講習などで気密シートの必要性を教授してますから
そんなことを言う人はかなり減りましたが
今でも確信的に不要だと思っている人達もいます(-_-;)
さて、そんな大事な気密シート
通常であれば3.4日もすれば入るのに
現在入荷1カ月待ちの状態
断熱材を入れて気密シートが貼られなければ次の工程に進めません。
値上がり前の駆け込み需要だそうで困ったものです。
とはいいながら
数年前ならこの種の気密部材を使うところも限られたましたから
こんなことは考えられませんでしたが
品不足ということはそれなりに多くの工務店が使っているわけで
日本の住宅性能もここ数年着実に進化している証でしょうか。
使っているのはジェイベックのボーダー
不足しているのはこの製品で
他の気密シートは従来通りですから
同業の皆さんは安心してください。
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