社長ブログケヤキの木の下で
2018年7月27日
断熱材と火災について
北住まいるヴィレッジ
設計ATELIER O2 施工アクト工房
Ua値0.21
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
週末は台風がこちらに来るようですが
岐阜や名古屋の辺りは直撃のようで
本日は現場の台風養生です。
過去には足場が倒れたり
(幸い被害なし)
建前に現場に置いてあった資材の床合板がお隣の田んぼに何枚も舞っていたり
仮設のトイレが倒れて道路をゴロゴロと転がっていたりと
対策を取っていても思いがけないことが起こるのが台風
自然を侮らず謙虚に準備をしなけれななりません。
現場では常に事故の可能性と隣り合わせで
この時期は熱中症も現場作業者を悩ませるものの一つですが
昨日のニュースでは建設中の工事現場の火災が大きく報道されていました。
鉄骨を切断中、近くにあったウレタンの断熱材に火花が飛んで出火したとあります。
そのせいかこのブログの過去記事「断熱材は燃えるか?」の
アクセスが急増していました。
昨年書いたものですが
断熱材の自己消火性について一般消費者が誤解している部分や
自己消火性という言葉のみを都合よく使うメーカーもありで
ロンドンの高層ビルの火災を機会に書いたものです。
この断熱材は自己消火性をもっているので極めて燃えにくい、
などと言われると
そう、燃えないんだなどと勝手に思ってしまうかもしれませんが
”自己消火性とは”と検索してみると
火源があれば燃え続けるが、火源がなければ燃焼を継続しないとあります。
建物が火災になれば木部が火源となって燃えるわけですから
断熱材もそれなりに燃えると考えていいでしょう。
自己消火性という言葉は
発砲系の断熱材でよく使われる言葉ですが
同じ発砲系の断熱材でもフェノバボードの一部の製品には
建築基準法の不燃を取得しているものもあります。
断熱性能が高い(厚みに注意する必要があります)、
あるいは吹き付けて断熱すると気密が確保しやすいなど
メリットと感じる部分もありますが
火災時の「自己消火性」については
住まい手により分かり易く伝える責任があります。
発泡系の断熱材で建築基準法の不燃認定を取っているのは
フェノールフォームを主原料とする
フェノバボードやネオマフォームと言った断熱材で
しかもその全製品ではなく一部の特殊な加工をした種類に限られています。
住宅の建築現場で直接壁に吹き付ける断熱材では
建築基準法の不燃認定を受けている断熱材は
私の記憶の限りありません。
断熱材が燃えるのかどうか知る一番簡単な方法は
小片をろうそくの上に置いて燃えるかどうか確認する方法です。
これならだれでも簡単にできます。
ろうそくの上にかざして黒い煙が出るようなら
住まいが火災になった時も同じようになると思われます。
断熱材の燃焼実験
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