社長ブログケヤキの木の下で
2019年10月28日
自動車を選ぶように、家を買いたくない人
会長農園で採れたカボス
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は冷えて11.9度の美濃地方
体が慣れてきたのかそれほど寒いと感じません。
とは言いながら水仕事をした手はかなり冷たいです。
工務店をやっているといろいろな人が新築の相談に来ます。
工務店の多くは注文で家を建てます。
注文で建てるというのは住まい手と相談しながら
家の設計をすることになります。
工務店の経営セミナーなどでよく言われるのが
商品を作りなさい
商品が無いからあなた達の家は売れないんです。
どういうことか言うと、
自動車を選ぶみたいに家を買いたい人が多いのだから
その人たちに売るには一目でわかる商品が必要なんです
ということらしい。
自動車であれば
メーカーのブランドがあって、
プリウスやアクア、レクサスなどのシリーズ商品があって、
客はデザインや仕様で選んでいけば自動車を決めることができます。
また、自動車のようなある程度の高額商品で
そのような買い方に親しんでいるので、
家について同様な売り方をしても
それほど違和感を感じないという考えです。
日本で家を建てるメーカーが大手のHMだけであれば
その売り方もありかもしれませんが、
建てている棟数は地場の工務店のほうが多い中で
住まい手の多様化した要望に応えるには限界があります。
確かに、一昔前の仕事一直線、残業、休日出勤当たり前の時代では
住まいに対する要望も間取と金額が主体で、
細かいところまではとても打ち合わせる時間も
精神的な余裕もありませんでしたから、
仕様が統一されてそれほど自分達で考えなくても
ある程度のレベルで完成するHMの商品は重宝されました。
しかし、時代が下って働き方改革の時代。
定時退社、有給取得は当たり前で、
仕事以外のことに気持ちを向ける時間が以前よりはるかに多くなりました。
ネットの時代ですから調べようと思えば以前に比べれば何倍も速く、
そして深く家の事を調べられます。
それは日本の家の事だけでなく、
世界中の家の事もお手軽に知ることのできることを意味しています。
以前であれば住まい手と工務店には
圧倒的な情報格差がありましたが、
今では時にそれが逆転している事さえあります。
そうなると、出来合いのシリーズものでは
帯に短し、たすきに長しで
満足できない住まい手が増えてきます。
工務店サイドとしては
この新しい住まい手層にどういうサービスが提供できるか
考える必要があります。
コンサルの言う工務店の商品戦略だけでは、
似たり寄ったりの商品になる傾向にあります。
地場の工務店は独自の何か、
あるいは個性とでも言っていいようなものを持つ必要がありそうです。
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