社長ブログケヤキの木の下で
2009年6月23日
再生
古民家再生と言う言葉を最近よく耳にします。
古民家の定義、再生の定義、実は家に限って言えば
はっきりしたものはありません。
ただ、漠然と
古く使いにくくなった家を今風の生活が出来るように大規模に修理改装する
というような感じでとられているようです。
私は、この分野の(古民家再生)の再生手法を
広く一般に広めるきっかけを作ったのは
降旗廣信氏だと思ってます。
1929年生まれなので今年80歳になられますが、
既に1960年代から再生工事を手がけられていました。
昔は、地場の工務店なり経験のある大工の棟梁が責任を持って
やってきた仕事ですが、
現実には、かなりの経験と、技術を伴わなければ
ただ単なる表面的な修繕になってしまいます。
いまブームになって行われている、再生工事ですが、
はたしてどれだけきちんとした工事が行われているのか
不安な部分もあります。
自分で刻み(木造の家を作るとき、柱や梁にホゾやホゾ穴を鑿(のみ)で作り一軒分の木組みを一人で出来る)
の出来る大工さんはどんどん減っています。
現実には、プレカットと言って工場で機械で作ってくるので
刻みの必要が無くなっているからです。
しかし、古い民家の再生にはそういった技術は必須ですし、
管理する側も当然理解していなければなりません。
しかし、再生する機会が少なければ技術や経験の蓄積もできない事になります。
降旗さんの素晴らしい事は
そういった再生の設計手法を本にされ出版されている事です。
「民家再生の設計手法」彰国社
「民家の再生」建築資料研究所
「現代の民家再考」同上
興味のある方はご一読をおすすめします。
専門家だけでなく一般の方々にも分かりやすく書いてあります。
先日、ご紹介したこちらのお客様とのお打ち合わせが本格的に始まります。
築120年の家の再生に込めた
お客様の想いをしっかり受け止め仕事を進めなければなりません。
ところでヌートリア
まだまだ捕まっているようです。
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