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社長ブログケヤキの木の下で

2014年9月29日

古い家の床下

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
週末は茅葺き屋根の家の詳細調査
床下や小屋裏へ入って
架橋構造を調査します。
簡単に言うと家の骨組みの調査
古い家は建築当初は骨組みが見えている場合が多いのですが
その後の改修やリフォームで壁や天井が貼り付けられて
わからなくなってる場合が多く
再生プランを作るためには構造調査は必須項目
というわけで縁の下
2014-09-27 158.JPG
気持ちのいいぐらい何もありませんね。
こちらの写真も
2014-09-27 163.JPG
何もないというのは
現代の建物の床下であれば
家を支えるための基礎コンクリートがあって
床下全部をひと目で見回すことなどできませんが
ご覧のように建物の外周に土台と荒壁の基礎があるだけで
内部は全て束で床を支えています。
屋根の重さは二本の大黒柱と
外回りの柱や壁が受けている構造になっています。
さて、写真を見ていただくと
床を支えて玉石の上に立っている束がありますが
どの束も下から何かシミて濡れてるような痕があります。
これは結露によるもの
お寺の本堂の床下も同じような構造ですが
大抵結露してシミの痕があります。
湿り空気線図を読むとご理解いただけますが
34度で湿度75%空気は29度で結露します。
広い面積で直射日光の当たらない床下は
地熱の影響で温度は28度程度
このような状況では結露するのは普通のことです。
シロアリの被害も見受けられます。
面白いことに地面に立っている束は食べていません。
ぼそぼそにみえますが
芯付きの丸太ですから
食べられているのは周辺だけで
まだ芯が残って床を支えています。
被害はこの一本と大黒柱
ヤマトシロアリですから
このコロニーは既にどこかに行ってしまったか
消滅しています。
大黒柱は根元から補修がしてありました。
2014-09-27 164.JPG
傷んだところはカットして
コンクリートで嵩上げしてあります。
玉石に乗っている根元のところが被害にあったようです。
ご主人にお聞きすると30年ほど前に
土間の玄関を改装した時に直したとのこと。
シロアリ対策用の薬剤散布はしていないということで
床下には30分以上いましたが
倦怠感も疲労感もありません、
薬剤散布してある床下には5分もいられませんから
極めて健全な床下であります。
蟻害を心配される方もいますが
シロアリの入りにくい構造、定期的な点検
万が一蟻害にあった時はその部分の補修
ということでいいのではないでしょうか。
昔の人はそれでやってきていますし
古い家が蟻害で倒れたということは聞いたことがありません。
それでも心配な方は
最近は防蟻用の薬剤も随分進化していますので
そちらを検討されてもいいと思います。
間違っても床下全面薬剤散布などされないことを
おすすめします。
ということで
本日は茅葺き屋根の家の床下調査報告でした。

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