社長ブログケヤキの木の下で
2016年4月1日
外壁材に焼き杉を使う
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
紙太材木店のケヤキもここ数日の暖かさで
あっという間に芽吹いたようで
1週間もすれば青々とした新緑に包まれそうです。
さて、
住宅の外壁
紙太材木店では外壁に杉板を使うことが多いということで
杉板の外壁といえば紙太材木店(^_^)
今お打合せ中のお客様
ご主人のたっての希望で
外壁の一部は焼き杉
昨年MOKスクールで行った倉敷では
かなり多くの建物で焼き杉が使われていました。
もともとは南面下部だけ杉板貼り
その他はガルバの予定だったんですが
最終的に上下ツートンで
下部は全面焼き杉になったという次第。
以前もお話しましたが
下見板張りの杉板の風化速度は1mmあたり20年
100年経ってもこんな程度です。
コストパフォーマンスでは他を圧倒してますが
それほど一般的でないのが不思議なほど
杉板の下地材を防火構造にしておけば心配ありません。
お隣が火事になったら燃えてしまうとお考えになる方もいますが
下地が防火構造なら建物に燃え移る心配は低いですし
張替えも容易
壁がサイディングでも隣が火事なら張替えは必須
でも、恐らく同じサイディングは廃番でないわけで
ツギハギ外壁になるでしょう。
そうならないように全面張替えといきたいところですが
保険では傷んでいないところまでは見てくれません。
さて、杉の風化速度
20年で1mmなんですが
焼き杉の場合の経年変化
焼いて炭になった部分は順次風化していき
最初に節の部分が現れてきます。
これはこれで趣があっていいのですが
炭になった部分は板だけの場合より風化が早い
つまり杉板のままの方が風化は遅いわけです。
こちらに焼き杉の経年変化のことが出ています。
さて、じゃあ何故わざわざ焼くのか
色合い?
昔ながらの漆喰の白との組み合わせの潔さ?
なんて意見もありますが
冒頭、倉敷の写真でもわかるように
街中の路地とか隣家が近接しているヶ所に多く使われています。
木材の発火温度は260度
表面が260度付近で発火するんですが
表面に炭化した炭があるとすると
炭が保護膜の役割をして発火時間を遅らせることができます。
木材の耐火という考えに
燃え代設計というものがあります。
鉄は表面が高温にさらされると
強度が急激に落ちて崩壊しますが
木材の場合、表面が炭化することで
内部の芯になる木材を保護し、強度が維持できます。
倉敷のような隣家が隣接する町では
火災に対する必要策として焼き杉の外壁や塀があるんでしょうね。
ということで
話が逸れましたが
焼き杉の家
来月着工予定の長期優良住宅なので
見学会をしなければなりません。
予定が近づいたらご案内しますので
お楽しみに。
PS
もちろん、
Q値は1.1
Ua値は0.35、
C値は0.3以下を目指す高性能住宅です。
焼き杉を作りました。
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