社長ブログケヤキの木の下で
2024年11月6日
簾(すだれ)の役割
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
今朝は14度の川辺町
紅葉したケヤキが朝日を浴びて秋を感じさせてくれます。
- 最近の夏の日射遮蔽の定番は
シェードやブラインドですが、
一昔前の日本家屋では簾(すだれ)を使うのが一般的でした。
日差しの強い西日や朝日を
安価に防いでくれる優れものです。
軒や庇に取り付けてぶら下げるだけですから
誰でも容易にできます。
しかし、俵屋の簾の用途は
日射遮蔽だけではありませんでした。
あっても恐らくその用途はほんの少しで、
気持ち程度と思われます。 - 京都の町中ですからビルもあって、
東側には5階?建てのビルがあります。
- 上の写真は東向きの窓で簾が下がっています。
お隣のビルで日射はほぼ入りません。
簾は日射遮蔽が目的ではないんですね。
伺ったのはつい先日の10月末です。
その部屋、その空間に入った時に
最初に目に入ってくる
景色や外との繋がりがどう見えるか?
部屋の設えも大切なんですが、
外の景色がどう見えるか
そちらを優先していると言っていいでしょうか。
撮影した写真をトリミングして
余分な景色を排除するのと似ています。 - 写真の右の障子は見る必要のないものは見せずで、
- 明るさだけを得ています。
写真の部屋には椅子とソファーがありますが、
座卓の部屋のケースでは視線はもっと低くなりますから
また違った工夫がされています。
また、この部屋は2階ですが - 1階の部屋では
掃出し窓の高さを低くしたり
雪見障子をつけたりと部屋ごとに異なります。
それと、上の写真も
実は外側には電動のロールスクリーンが
付けてありますから
日射の微妙な季節にも対応ができます。
- 住宅でも家族が集うリビングに入った時、
いかに心地よく感じてもらえるかは
設計者の工夫次第と言うことになります。
俵屋の設計は吉村順三氏。
足元にも及びませんが
何とか近づきたいものです。
- .
Category
- 家づくりのたいせつな話(513)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(413)
- 温熱環境(207)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(91)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(176)
- 古い民家の再生(80)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(6)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(66)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)