社長ブログケヤキの木の下で
2012年7月2日
障子とモダニズムを考える
こんにちは
紙太材木店の田原です。
今日のFacebookの障子について少し付け足し。
障子と言うと
和室というイメージがあるかもしれません。
最近の住宅雑誌に出てくる「〇〇の家」を見てみると、
和室のある家がかなり減ってきています。
障子はそんな数少ない和室に使われる「こともある」
というまでに減ってきています。
和室でもシェードやロールスクリーンを使っているところもあり
今の流れでは絶滅危惧種かと思われるほどです。
時代の流れと共に和室も変化を強いられ
畳が敷いてある部屋=和室という認識でしょうか。
さて、
木造モダニズムの世界では
障子は「和」のスタイルと言うより
素材としての「木」の可能性をデザイン的に、
空間的により広げるもの
という意味を持っている。
(私が勝手にそう解釈している)
その意味では
現代の木造住宅において
もっと利用されてもいいのだが
障子=和室という固定観念から出られない設計や
木造モダニズムとは何ぞやという発想からでは
決して生まれてこない、いや生まれようがないものである。
だから
絶滅危惧種になってしまう。
大本になる設計思想がなければ、
こうなってしまうのも仕方がないかもしれません。
ただ、
住宅を建てようとしている人の中には
潜在的な木造モダニズムファン
あるいは自分ではそれと気づいていないモダニズムファンは
数多くいると推察される。
そんな方は障子に対して抵抗感がほとんど無い。
ハウスメーカーの住宅には心が動かされない、
あるいは全く魅力を感じない。
かといって住宅雑誌の地場の工務店の家もなんだか・・
という方は、
隠れ木造モダニズムファンかもしてません。
障子の話しから飛んでしまいました。
というわけで
リフォームにおいても新築においても
設計者の立脚点次第で
障子の可能性ははるかに大きいものになります。
例えば
吉村障子というのがあります。
吉村順三が考案した框と組子が同じ寸法の障子のことで、
レーモンド事務所にいてモダニズムを学んだ吉村が考案しました。
これなど
障子の可能性を限りなく広げた障子です。
こういうものが
さらりとある住宅
普通にある家
もちろん障子を含めてバランスが取れてる家ですが、
そんな家がいいなと思ってます。
それでは
皆さん、次回をお楽しみに。
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