社長ブログケヤキの木の下で
2025年4月2日
GX志向型住宅にも色々あって
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
日に日に暖かくなって、ケヤキの葉が茂っていきます。
つい先日まで枝しかなかったのに、
あっという間に葉が付きました。
- さて、住宅省エネ2025キャンペーンの
受付が始まりました。(リフォームから)
新築では長期優良住宅やZEH住宅、
GX志向型住宅が対象ですが、
GX志向型住宅の要件は下記の4つ
・断熱性能等級6
・再生可能エネルギーを除く
一次エネルギー削減率 35%以上
・再生可能エネルギーを含む
一次エネルギー削減率 100%以上
・高度エネルギーマネージメントの導入
補助金の額もそれなりにありますから
HM、工務店、設計事務所なども
こぞってGX志向型住宅をアピールしています。
わが社でGX志向型住宅を建てて
補助金を貰いましょう的な
キャンペーンもあるかもしれません。
- でも、敢えて言うなら
GX志向型住宅の4つの要件を満たしただけで、
家は建ててはいけません。
率直に言って
断熱性能等級6(Ua値0.46)のレベルが低いからです。
こちらの資料は 国交省のHP からの抜粋です。
- 解説すると、資料の一番最後の行に
「今後、省エネ基準の段階的な引き上げが
予定されています」とあります。
2025年の最低ラインは
今の省エネ住宅
(省エネ基準のUa値は0.87です。)
2030年の最低ラインは
ZEH水準の省エネ住宅
ZEH水準の省エネ住宅のUa値は0.46です。
それが5年後の2030年には、最低ラインになります。
GX志向型住宅で
Ua値は0.45でクリアしてるから
補助金もらえてラッキーではありません。
僅か5年後には、最低ラインの家になります。
資料の中の女性も
「なるべく高い省エネ性能を選んでおきたいですね」
- 国が住宅の基準や制度を決めようとすると、
そこには様々な利害関係者の意見が入ります。
舵をこっちに切りたいと思っても
そんなに簡単には切れません。
少しづつ少しづつで、表現も分かり難く
ある意味、行間を読む必要があります。
GX志向型住宅でも5年後の2030年には、
最低ラインの断熱性でいいと
思ってる方は少ないんじゃないでしょうか。
5年後の2030年以降を見据えれば、
(2050年も意識しつつ)
Ua値は0.3前後までは
上げておく必要があると考えます。
加えてGX志向型住宅には
耐震等級の縛りがありません。
耐震等級3でなくても、要件を満たしていれば
GX志向型住宅が建てれてしまいます。
これも問題ですね。
- GX志向型住宅で建てるのであれば
Ua値がどれだけか
耐震等級は3か 確認が必須です。
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