社長ブログケヤキの木の下で
2024年10月7日
オープンな縦張りのファサードラタン
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
今日から数日雨模様とか。
涼やかな風の吹く、カラッとした秋晴れが
懐かしいこの頃です。
- 木の外装材というと
最近では杉板が思い起こされます。
焼杉もありますね。
倉敷等の古い町並みの家々をよく見ると
壁や塀などいたるところで使われています。
もちろん、この木で建物の外壁を覆うのは
日本だけではありません。
こちらの
森林文化アカデミーの活動報告に
ドイツの木造建築の紹介がありますが、
建物の外壁には多くの木材が使われています。
報告の中で解説しているように
雨の多い高温多湿の日本では
物理的な対策(軒や庇)が必要です。
- 数年前、北総研が準防火地域でも
木の外装材を使える認定を
国交省から取得しました。
北総研と言う公的機関が認定を取得しましたから
日本全国、誰でも無料で使うことができます。
建築業界と言うのは
実は差別化の名の元、
特許を取得して他社に使わせないという
〇〇工法や〇〇断熱が多数存在します。
そこには住まい手の利便性とか
住宅が社会資産であるという意識はありません。
どちらかと言えば
住まいは単なる商品で
売上の数字だけが全て。
そんな住宅会社がまだ数多くあります。
なので、耐震等級を上げることや
断熱性能を上げることは
価格のアップになりますから - 売上減少に直結します。
極力そんなことはしたくないのが本音
セールストークも
寝た子を起こすな
知らないことは伝えるな
今までの性能や仕様で十分
と言ったトークになりがちです。
- さて、北総研が取得した準防火地域でも
外壁に木材が使える認定は
きちんと仕様が決まっていて、
その通りでないと認定されません。
外壁に使う板のつなぎ目にも仕様が決まっています。
一般的な重ね張りや
つなぎ目の上からつなぎ目を覆うように
もう一枚板を張り付ける
仕様は問題ありません。
実は、このつなぎ目の隙間と言うのは
火が燃え抜ける原因とされていて、
僅かな隙間から
火が板の裏側に燃えていきます。
なので、この隙間を作らないのが
認定された仕様の共通の仕様になっています。
今回の新住協の総会で発表したのは
準防火地域でも使える縦張りのファサードラタン
つまり、縦張りの板と板の間に
隙間(6mm~12mm)を
入れた木の外装材の認定です。
どんなイメージかと言うと
リプランで八丁平の家として
紹介されていますからご覧ください。
- 新住協の昨年度の事業計画で、
国の認定を取得したもので
実は費用もかなり掛かっています。
費用は会員の年会費から
捻出したものですが、北総研の木外壁と同じくこの仕様は一般に公開されます。
- 私たちの全ての技術はオープンです。
新住協は特定の企業や団体に偏向することなく、
またその技術はフランチャイズにすることもなく、
全てのオープンな技術として公開しています。
そうすることで、最終的にはユーザーの誰もが
良質な住宅を求められる社会ができると考えるからです。
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